JR東日本は16日、田町~品川間に開業する新駅、高輪ゲートウェイ駅の報道公開を行った。「グローバル ゲートウェイ 品川」のコンセプトワードの下、新たな街の中核となる駅として2020年春に暫定開業。2024年頃の本開業を予定している。

  • 2020年春の暫定開業を予定している新駅、高輪ゲートウェイ駅を報道公開(写真:マイナビニュース)

    2020年春の暫定開業を予定している新駅、高輪ゲートウェイ駅を報道公開。車両基地に185系の姿も

高輪ゲートウェイ駅は田町駅から約1.3km、品川駅から約0.9kmのJR品川車両基地跡地内に設置。ホームは2面4線で、1番線に山手線内回り、2番線に山手線外回り、3番線に京浜東北線大宮方面、4番線に京浜東北線大船方面の列車が停車する。各ホームに可動式ホーム柵を設け、改札口を南北2カ所に設置するほか、エスカレーター8基(各ホーム4基)、改札内エレベーター4基(各ホーム24人乗り・18人乗り1基ずつ)、改札外エレベーター2基(11人乗り)を備える。南北のトイレに多機能トイレを2カ所ずつ設置する。

駅舎は地上3階・地下1階の鉄骨造り(一部鉄筋コンクリート造り)とし、建物高さは約30m。隈研吾氏をデザインアーキテクトとして設計作業を進め、日本の伝統的な折り紙をモチーフとした約4,000平方メートルの大屋根と、駅舎東西面に設けた大きなガラス面が特徴的な建物となった。コンコース階は約1,000平方メートルの吹抜け空間とし、「えき」から「まち」を見通せる一体的な空間を創出。改札内に「えき」「まち」連携のイベントを行える約300平方メートルの空間を設け、ホームを行き交う列車だけでなく、隣接する車両基地も見渡すことができる。

  • 高輪ゲートウェイ駅の駅舎は折り紙をモチーフとした大屋根、「えき」から「まち」を見通せる大きなガラス面、障子を連想させるやわらかな光と木の吹抜け空間などが特徴

大屋根には日射反射率の高い膜材を使用。コンコース内の温度上昇を抑え、膜屋根をランダムに折ることで駅の多様な表情を生み出している。柱などに木を活用しており、障子を連想させるやわらかな光と木の空間を演出。夕夜間の照明デザインについても、「街のランドマークとなる暖かな光の駅舎」をコンセプトに、駅舎の特徴である大屋根を照らし上げ、やわらかな光に包まれたコンコースを創出するという。

今回の報道公開は、新駅の工事が進捗し、使用開始時に近い状態となったことを受け、品川駅線路切換工事で山手線・京浜東北線が運休となっている時間帯に合わせて実施された。取材に応じたJR東日本東京工事事務所品川プロジェクトセンター課長、牧野俊司氏は、「内外装の仕上げや設備関係の工事などが残っていますが、工事の進捗としてはおおむね9割方終わっている状況」と説明。駅舎の注目してほしい点を聞かれ、「約4,000平米の大屋根はインパクトがあります。複雑な形状となっていますが、日本の伝統の折り紙をイメージしているので、ぜひ見ていただきたい」と答えていた。

  • 高輪ゲートウェイ駅の駅舎内部と駅舎外観