JR東日本は16日、品川駅線路切換工事の様子を報道関係者らに公開した。品川駅では駅改良・高輪ゲートウェイ駅開業に向けた工事が行われている。11月16日は山手線内回り・外回りと京浜東北線大宮方面の線路切換工事にともない、大幅な運休や始発駅・終着駅の変更が発生する。

  • JR東日本が品川駅線路切換工事を報道公開

線路切換工事は11月15日の終電後に始まり、11月17日の初電まで行われる予定。山手線内回り・外回りと京浜東北線大宮方面の線路を東側へ約100m移設し、高輪ゲートウェイ駅(2020年春開業予定)を通るルートとする。品川駅ではこれまで京浜東北線大宮方面で使用された3番線が使用停止となり、新たに4番線を使用開始する。将来的には使用停止した3番線を活用してホームを拡幅し、京浜東北線大宮方面から山手線外回り(渋谷・新宿方面)へ同一ホームで乗換え可能として利便性の向上を図る。

11月16日未明に行われた報道公開では、3カ所ある切換箇所のうち、品川駅のホーム北側で実施されている工事の様子が公開された。これまで使用された山手線内回り・外回りと京浜東北線大宮方面の線路の一部を撤去した後、山手線内回り・外回りの線路を新設。駅ホーム側の線路は人力で横移動させ、新設の線路とつなげていく。線路の横移動に関して、最大2.5mを予定しているとの説明もあった。京浜東北線大宮方面の新たな線路はすでに敷設され、他の2カ所で線路の切換えを行うことになっている。

  • 11月15日の終電後、夜を徹しての作業が進められた

報道公開で取材に応じたJR東日本建設工事部大規模開発PT課長、関啓充氏は、今回の線路切換工事の特徴として、「3線同時に切換えを行うこと」「JR東日本の発足以来、初めて山手線で運休を伴う工事を実施すること」を挙げた。今回の工事は「JRおよび協力会社も含め、切換箇所3カ所合計で2,000人規模」で進められ、早朝4時の時点で順調に進捗しているとのこと。「着実に工事のスケジュール管理を行い、遅れのないように進めていきたい」と関氏はコメントした。

品川駅線路切換工事にともない、山手線は11月16日の初電から16時頃まで、上野~品川~大崎間の内回り・外回りともに運休に。列車が運転される大崎~新宿~上野間も、本数は通常の7割程度(運転間隔日中約5分)となる。16時頃に運転再開し、通常の7割程度の本数で運転した後、18時以降に通常の運転本数に戻る予定となっている。

  • 線路切換工事にともない、山手線は上野~品川~大崎間で初電から16時頃まで運休。京浜東北線は田町~品川間で終日運休となる。品川駅の山手線・京浜東北線ホームも閉鎖された

京浜東北線は田町~品川間にて、11月16日の初電から終電まで運休する。大宮方面の列車は田町駅、大船方面の列車は品川駅まで折返し運転を行い、品川~蒲田間は通常の8割程度(運転間隔日中約6分)の本数で運転される。京浜東北線の快速運転は中止に。東十条~田町間は15時0~20分頃、作業のため一時運転を見合わせ、その後は終電まで通常の5割程度(運転間隔約10分)での運転となる。

山手線・京浜東北線の一部区間が運休となることを受け、埼京線・りんかい線新木場~赤羽間と上野東京ライン上野~品川間は11月16日の16時頃まで列車を増発(16時以降は通常運転)。同日に東京メトロ・都営地下鉄の全線とりんかい線、東急線・京急線(全線)で振替輸送も実施する。

  • 品川駅での線路切換工事の様子