俳優の草なぎ剛と、Netflix『全裸監督』やテレビ東京『Iターン』の内田英治監督によるタッグが実演し、映画『ミッドナイトスワン』の製作が決定。草なぎは、トランスジェンダー役の主人公を演じる。

  • 草なぎ剛がトランスジェンダー役に

本作は、『全裸監督』が世界190カ国で同時配信されるなり日本だけでなくアメリカ、アジア各国からも大反響を呼んでいるほか、『下衆の愛』(2016)などで各国の国際映画祭で高い評価を受けてきた内田監督による完全オリジナル脚本作品。草なぎ演じるトランスジェンダーの凪沙(なぎさ)を主人公に、一人生きてきた少女との出会い、自らの“性”の葛藤、実感したことのなかった“母性”の自覚を描く軌跡の物語だ。

故郷の広島を離れ東京・新宿を舞台に生きている凪沙は、あるきっかけで育児放棄にあっていた親戚の娘・一果と暮らすことに。母から愛を注がれずに生きてきた一果の苦悩を正面から受け止めることにより、凪沙の中に今まで感じたことのなかった感情が生まれる。そして、一果への母性を純化させるために凪沙は尊い決断を下す。

トランスジェンダー役を演じる草なぎは、「今までで一番大挑戦」と意気込みを見せると同時に「この作品は“人の愛、エネルギーにすごくあふれていて国境や性別を超える力があり、皆さんに楽しんでいただけると思います。難しい役ですが“変えられない運命”、“逃れられない運命“の悲しみ、切なさといったものは人が誰しも抱えていると思うので、それを作品のなかで表現できたら」とこの作品にかける思いを力強く語った。

内田監督も「この難しい役を演じるのは、誰もが知っている方でないと意味がないと思っていたところ、草なぎさんが演じていただけるということで本当にうれしく思います。すでに撮影では草なぎさんの素晴らしい演技に心をうたれています」と草なぎの快諾を喜び、今回の作品は人間ドラマであると同時に普遍的なエンターテイメント作品であると語り、「多様化の時代における一つの愛の形として受け止めていただければ」と話している。

なお、撮影は10月下旬より都内、関東近郊を中心に始まっている。

■草なぎ剛コメント全文

(台本を読んでの感想)
この脚本が人の愛、エネルギーにすごくあふれていて国境や性別などを超える力があって、皆さんに楽しんでいただけると思います。台本を読んだ時、とても感動し涙がとまらなかった。その時の気持ちを作品としてみせられたら。今までで一番大挑戦の役なので、ここでまた新しい作品の力やお芝居の力に目覚めることができたらいいなと思います。

(役への取り組み方について)
難しい役なのですが、凪沙の気持ちというのは少なからず誰しも生きている人間ならばわかるもの、作品として訴えかける力があっていいなと思います。“変えられない運命”、“逃れられない運命“の悲しみ、切なさといったものを人は誰しも抱えていると思う。それを作品のなかで表現できたらと思いました。いろいろなキャラクターが登場する中、凪沙が作品をひっぱっていくキャラクターになるんじゃないかな。深刻な問題ではあるけれどそこにリアルに生きている人たちの悩みを見せられたらいいなと思います。想像もつかない作品になるんじゃないかと思います。監督を信頼してみんなで頑張ります。

■内田英治監督コメント全文

(企画意図から映画制作決定までの経緯、草なぎ剛起用理由)
5年ぐらい前に少女とトランスジェンダーの疑似親子の物語をつくりたいと思いオリジナル脚本として書きましたが、題材の難しさもあり、この5年間なかなか表に出せなかった。内面的な演技が要求されるこの難しい役を演じるのは、誰もが知っている方でないと意味がないと思っていたところ、草なぎさんが演じていただけるということで本当にうれしく思います。草なぎさん演じる凪沙と一人の疎外された少女。多様化が進む現代社会の中で必死に愛を求める人たちを描いた物語です。

(作品への思い)
人間は愛のためにどこまで自己を犠牲にすることが出来るのか? 多様化が進むなか、普遍的な一つの愛の形としてトランスジェンダーと少女の関係を描いています。普通に存在する者たちの物語で、普通の娯楽映画として大いに楽しんでいただけたらと思います。