女優の平祐奈が5日、大阪・カンテレ本社で同局・フジテレビ系ドラマ『まだ結婚できない男』(8日スタート、毎週火曜21:00~ ※初回15分拡大)の取材に応じ、見どころや撮影秘話などを語った。

  • 平祐奈

06年に放送され、反響を呼んだドラマ『結婚できない男』の13年後を描く本作。時代も令和を迎えた19年、53歳になった“結婚できない男”こと建築士の桑野信介(阿部寛)は、ますます偏屈ぶりに磨きがかかり、相変わらずシングルライフを謳歌していた。

平が演じるのは、桑野の姪・中川ゆみ。桑野の妹・中川圭子(三浦理恵子)とその夫・中川良雄(尾美としのり)の娘で、13年前はおしゃまなかわいい女の子だったゆみも今や大学生。昔は愛嬌があったが、現在はテンション低め。世の中をシニカルな目線で見ているところがあり、桑野との間に不思議なシンパシーがあるという役どころだ。

平は、この役について「しっかりしていて、何事にも冷静。私は明るい方なので、私にはないキャラクター。でも、言ってることは正論なので共感できます」と分析。「最初に台本を読んだとき、お母さんのセリフに『どうしてこんなに愛想のなすごく暗い子をイメージしてたんですけど、監督から『そんなに暗くしなくていいよ。もっと平祐奈にある部分を出していい』と言われたので、自分を出す度合いをはかりながら演じています」といい、さまざまな表情を見せながらも、細かいしぐさなどで「やっぱり“おじさんに似てる”ということで、阿部さんの演技を参考にさせてもらっています。ちょっと鼻で笑うところとか(笑)」と役作りを明かした。

そんな阿部とは、撮影の合間も和気あいあい。「『平家はどんなふうに育ったの?』とか気さくに話しかけてくださって、私の話を聞いて『僕の娘も20歳まで炭酸とコーヒーは飲ませないようにするよ』とか(笑)。本当に家族でするような話で楽しませてくれます」と話し、「現場にいるだけで安心できる、本当に“親せきのおじちゃん”みたいな感じ」と阿部の印象を語る。

その一方、共演に刺激も受けているようで「阿部さんが13年前の前作のときと変わっていないのに驚きました。阿部さんが作る桑野像がすばらしすぎる。細かい部分まで桑野として存在されている演技は、とても刺激になります」と述べた。

現在20歳の平は、前作が放送された13年前は7歳。「前の作品は覚えています。大きくなって出演できるのがうれしい反面、共演が豪華なみなさんばかりなので、私でいいの?と最初は不安もあった」というが、「常にみなさんが笑っているような、温かくてほっこりした現場。1日の撮影があっという間に終わってしまう」と収録を楽しんでいるようだ。

そんな平と桑野の意外な共通点は「ひとりの時間が好きなこと」。「桑野さんみたいにひとりでご飯を食べに行ったり、家で料理をしたり。ひとりで焼き肉屋さんやお寿司屋さんに食べに行ったりするし、映画館や美術館に行ったりもします」という。

プライベートで“おひとり様”をエンジョイしているとあって、報道陣からは「自身も“結婚できない女”になってしまうのでは?」という質問も。平は「きょうだいがみんな結婚してるので結婚願望はありますが…、ひとりで生きていけるだろうなとは思います(笑)」と大胆にぶっちゃけて笑いを誘っていた。

ちなみに平の理想のタイプは「おだやかで知的で“おじいちゃん”のように寛大な人」。桑野のような男性も「あり」だそうで、「言ってることがキツかったりするけど、不器用なだけでちゃんと愛がある。一緒に暮らしたらなれるのかなと思います」と話した。