中古車の「ガリバー」を運営するIDOMは、クルマの売却金額を所有者が自分で調べられる査定アプリ「Gulliver AUTO」(ガリバーオート)の提供を開始した。クルマを撮影し、いくつかの質問に答えるだけで、AIあるいは査定のプロに売却価格を算定してもらえる手軽なアプリだ。

  • アプリ「ガリバーオート」を使用しているところ

    クルマを撮影していくつかの質問に答えるだけで、AIによる査定が受けられる「ガリバーオート」

査定アプリとしては後発、強みは対応車種の幅広さ

ガリバーオートが提供する機能は6種類だが、起点となるのは「AUTO査定」だ。ナンバープレートを含むクルマの画像を撮影し、走行距離やグレードなどの情報を入力(提示される選択肢から選ぶ)すると、AIが査定額を算定し、あっという間に提示してくれる。このAIには、ガリバーが培ってきた査定のノウハウが活用されているそうだ。ちなみに、ここは重要なポイントだと思うのだが、AUTO査定を行っても、ガリバーから営業電話がかかってくることはない。

  • 「ガリバーオート」が提供する6つの機能

    「ガリバーオート」が提供する6つの機能

希少な輸入車など、AIでは査定できないクルマもある。その場合は、プロの査定士が査定額を算定し、金額を提示する。手軽にクルマを査定できるアプリはほかにもあるが、「AI」と「査定士の目」を組み合わせることで、ほぼ100%のクルマの査定を可能としているところが、ガリバーオートの強みなのだという。一般的には値段を付けるのが難しい事故車についても、ダメージカーの査定を得意とするタウと提携しているので対応可能とのことだった。

  • 「ガリバーオート」の画面

    「ガリバーオート」発表会の会場に展示されていた車両で「AUTO査定」を試してみると、ものの3分で査定額を知ることができた。このアプリでは「未来の査定予測」を見たり、ほかの人が同じ車種をガリバーに売却した際のクルマの状態・金額を確認したりすることができる

ガリバーオートでは、クルマを売却するのではなく、カーシェアリングを始めてはどうかとユーザーに提案することもある。例えば古いオープンカーのように、売却するとなれば金額は低くなってしまうものの、シェアカーとして運用すれば「乗ってみたい」というニーズが喚起できそうなケースなどが対象となる。こういったオプションを提案できるのは、個人間カーシェアサービス「GO2GO」(ゴーツーゴー)を展開しているIDOMならではだ。

  • チョコレートプラネット

    「ガリバーオート」発表会にはTT兄弟ことチョコレートプラネットも登場。「AUTO査T(ティー)」に挑戦していた

このアプリをダウンロードすると、街に停まっている気になるクルマの価格を調べてみたいという欲望に駆られてしまうかもしれない。そういった使い方は可能なのだろうか。IDOMによると、このアプリには「AUTO査定」できるクルマは「3台まで」という制限がかかっているので、街に停まっているクルマを片っ端から査定することはできないし、そのような使い方は全く推奨していないとのことだった。どんどんクルマを乗り換える人などから、4台以上のAUTO査定を行いたいとの要望があった場合には、本人確認を行った上で、個別に制限を解除するそうだ。