他人の給料というのは、なかなか聞くことができないからこそ、気になるものです。自分と同年代の人は、一体どのくらいの給料をもらっているのでしょうか。また、近ごろでは働き方が多様化していますが、雇用形態の違いは給料にどの程度影響するのかも知りたいところです。そこで本稿では、年齢別や雇用形態別の平均給与額のデータを用いてまとめ、考察してみました。

  • 年齢別、平均給与はいくら?

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年齢別に見る平均給与額

まずは、年齢別の平均給与額から見ていきましょう。厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概要」(※残業代などは含まない)によると、全体の平均は30万6,200円(年齢42.9歳)、男性の平均は33万7,600円(43.6歳)、女性の平均は24万7,500円(41.4歳)でした。また、男女別の年齢階級ごとの平均賃金は、以下の通りとなります。

<男性>
~19歳 18万600円
20~24歳 21万2,600円
25~29歳 24万7,900円
30~34歳 28万9,400円
35~39歳 32万5,200円
40~44歳 35万8,700円
45~49歳 39万4,900円
50~54歳 42万6,000円
55~59歳 41万9,500円
60~64歳 30万600円
65~69歳 25万8,800円
70歳~ 25万3,400円

<女性>
~19歳 17万2,600円
20~24歳 20万6,500円
25~29歳 22万9,600円
30~34歳 24万3,400円
35~39歳 25万3,600円
40~44歳 26万4,100円
45~49歳 26万8,700円
50~54歳 27万600円
55~59歳 26万6,500円
60~64歳 22万2,600円
65~69歳 20万8,700円
70歳~ 21万5,800円

男女別に年齢階級ごとの平均賃金を見ていくと、男性では年齢とともに給与が上がっていき、50~54歳で42万6,000円とピークを迎えます。その後、55歳からは給与が下がり、70歳以降では平均賃金は25万3,400円となっています。女性も、年齢とともに給与は上がり、男性と同じく50~54歳で27万600円とピークに、その後下降していき70歳以降では21万5,800円となっています。

なお、女性の給与はどの年齢階級でも男性の給与より低くなっており、50代で平均賃金が40万円台になる男性に対し、女性の場合は、一度も平均賃金が30万円を超えていません。男女ともに給与がピークとなる50~54歳では、男性の給与は女性の給与の約1.6倍にもなっていることがこのデータから読み取れます。

雇用形態による給与の違いは?

次に、雇用形態別の平均給与額を見ていきましょう。まず、同調査によると、雇用形態別の賃金は、男女計では正社員・正職員が32万3,900円(41.9歳)、正社員・正職員以外が20万9,400円(48.3歳)となっています。

男女別では、男性の正社員・正職員が35万1,100円、正社員・正職員以外が23万2,500円、女性の正社員・正職員が26万5,300円、正社員・正職員以外が18万7,900円となっています。

男女ともに、正社員・正職員以外では正社員・正職員よりも賃金が低くなっていますが、正社員・正職員以外の労働者は、日給や時給で働いている可能性があります。そのため、主に労働時間が短いことが賃金に影響していると考えられそうです。

では、さらに細かく年齢階級に分けるとどうでしょうか。

■正社員・正職員の平均賃金
<男性>
~19歳 18万1,800円 20~24歳 21万5,200円
25~29歳 25万1,900円
30~34歳 29万5,400円
35~39歳 33万2,200円
40~44歳 36万6,600円
45~49歳 40万5,200円
50~54歳 43万9,900円
55~59歳 43万7,200円
60~64歳 33万6,500円
65~69歳 29万6,100円
70歳~ 28万9,900円

<女性>
~19歳 17万4,100円
20~24歳 21万900円
25~29歳 23万6,300円
30~34歳 25万4,800円
35~39歳 26万8,600円
40~44歳 28万3,400円
45~49歳 29万3,400円
50~54歳 30万300円
55~59歳 30万円
60~64歳 26万1,100円
65~69歳 24万6,100円
70歳~ 25万7,500円

■正社員・正職員以外の平均賃金
<男性>
~19歳 16万7,400円
20~24歳 18万8,500円
25~29歳 20万6,300円
30~34歳 22万200円
35~39歳 22万9,300円
40~44歳 23万700円
45~49歳 23万4,400円
50~54歳 23万7,200円
55~59歳 23万9,800円
60~64歳 25万8,800円
65~69歳 22万900円
70歳~ 21万1,600円

<女性>
~19歳 16万3,500円
20~24歳 17万6,900円
25~29歳 19万1,300円
30~34歳 19万2,300円
35~39歳 19万2,600円
40~44歳 19万1,500円
45~49歳 19万2,400円
50~54歳 18万7,300円
55~59歳 18万4,100円
60~64歳 18万6,900円
65~69歳 17万6,000円
70歳~ 16万6,200円

正社員・正職員の場合、男女ともに50~54歳で給与はピークとなり、男性では43万9,900円、女性では30万300円が平均賃金です。一方、正社員・正職員以外の場合、男性の給与のピークは正社員・正職員よりも年齢が高く、60~64歳の25万8,800円。女性の給与のピークは逆に、年齢が低いうちに訪れ、35~39歳の19万2,600円となっています。

正社員・正職員と正社員・正職員以外の賃金格差は大きく、特に男性は、50~54歳では正社員・正職員が43万9,900円に対し、正社員・正職員以外が23万7,200円とその差は20万2,700円にもなっています。

また、女性の給与は正社員・正職員、正社員・正職員以外ともに男性と比べてどの年齢階級でも低く、正社員・正職員では男性の給与のピークが約44万円にもなるのに対し、女性は約30万円にとどまっています。正社員・正職員以外においても、男性と異なり、女性の給与は一度も20万円を超えないことがわかります。

自身の価値を高め収入アップを

ご自身の年齢の平均給与額と見比べて、いかがでしたでしょうか。年齢だけでなく、男女や雇用形態の違いによっても、平均給与には差があることがおわかりいただけたと思います。給与を上げることは簡単なことではありませんが、仕事のスキルを磨き自身の価値を高め、収入アップを目指していきたいですね。