アイデムはこのほど、「親の子どもに対する就職期待とキャリア教育に関する調査」の結果を明らかにした。同調査は5月14日~17日、小学校1年生から中学3年生の子どもを持つ男女3,600名を対象にインターネットで実施したもの。

  • 子どもの将来の進路選択「理系に進んでほしい」「文系に進んでほしい」のどちらか

    子どもの将来の進路選択「理系に進んでほしい」「文系に進んでほしい」のどちらか

子どもの将来の進路選択や働き方に対する考えの一つとして、「理系に進んでほしい」「文系に進んでほしい」のどちらか尋ねたところ、「理系に進んでほしい(どちらかと言えば含む/以下同)」が70.0%、「文系に進んでほしい(どちらかと言えば含む/以下同)」が30.0%だった。

学校種別でみると、小学生の親の方が、中学生の親と比べて「理系に進んでほしい」の回答割合が高い。子どもの性別では、男子の方が「理系に進んでほしい」と考えている親の割合が高かった。

子どもの将来の進路選択や働き方に対する考えについて聞くと、「不安定でも、やりたい仕事に就いてほしい(どちらかと言えば含む)」が38.8%、「安定した仕事に就いてほしい(どちらかと言えば含む)」が61.2%だった。

回答者の性別でみると、「安定した仕事に就いてほしい」と考えているのは母親の方が多い(小学生の母親67.7%、中学生の母親69.0%)。一方、小学生・中学生の父親はともに「安定した仕事に就いてほしい」と考える者が過半数に達しているが、「不安定でも、やりたい仕事に就いてほしい」も半数近くだった。

  • 子どもの将来の進路選択や働き方に対する考え「不安定でも、やりたい仕事に就いてほしい」「安定した仕事に就いてほしい」のどちらか

    子どもの将来の進路選択や働き方に対する考え「不安定でも、やりたい仕事に就いてほしい」「安定した仕事に就いてほしい」のどちらか

子どもの将来に関して不安なことがあるか聞いたところ、65.5%が「ある」と答えた。学校種別でみると、中学生の親の方が、小学生の親より子どもの将来に関して不安なことが「ある」の回答割合が6.4ポイント高い。

また、「現時点でのキャリア教育の必要性」との関係でみると、キャリア教育が「必要である」と 回答した者ほど、子どもの将来に関して不安が「ある」の回答割合が高くなっていることがわかった。

子どもの将来に対して不安に思うことでは「AIの普及や終身雇用制ではなくなってきて、どんな仕事に就けば生き残っていけるかを模索している」(39歳母親/小4男子)、「急変する社会情勢や外国人労働者といったボーダレスな環境で生き残っていけるかどうか」(47歳父親/小6男子)といったコメントが寄せられた。

子どもが将来、より充実して働くために、現時点で子どもに対するキャリア教育は「必要である」と回答した人に、キャリア教育として家庭で意識して行っていることはあるかを尋ねたところ、90.1%が「ない」と答えた。

子どもが将来より充実して働くために、夏休みを利用して何か体験や経験をさせたほうが良いと思うか聞くと、81.8%が「思う」と答えた。しかし、実際に夏休みを利用して何か体験や経験をさせたことがあるか尋ねると「ある」は28.3%にとどまっている。

  • 子どもが将来より充実して働くために夏休みに何か経験させたほうが良いと思うか

    子どもが将来より充実して働くために夏休みに何か経験させたほうが良いと思うか

夏休みの宿題の自由研究として、周囲の大人の働く姿にふれるような課題があれば子どもに参加させたいか尋ねたところ、「参加させたい(どちらかと言えば含む/以下同)」が77.9%、「参加させたくない(どちらかと言えば含む/以下同)」が22.1%だった。

  • 夏休みの宿題の「自由研究 」として、「身の回りの大人の働く姿にふれるような課題 」への参加意向

    夏休みの宿題の「自由研究 」として、「身の回りの大人の働く姿にふれるような課題 」への参加意向