JR西日本は7日、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)で活躍した201系の最終運行を報道公開した。桜島駅10時55分発の京橋行がラストランの列車となり、オレンジ色の201系が11時20分頃、京橋駅4番ホームに到着。無事に最後の運行を終えた。

  • 大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の201系がラストラン(写真:マイナビニュース)

    大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の201系がラストラン。オレンジ色の編成が京橋駅に到着

大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の201系は2005(平成17)年以降に順次投入された。2016年度から新型車両323系の投入が始まり、2017年10月に103系が両線から引退した後も201系の活躍は続いたが、323系全編成(8両編成×22編成)の投入が完了することを受け、6月7日をもって201系が両線での営業運転を終了すると発表された。

6月7日の最終運行はオレンジ色の201系1編成により行われ、終点の京橋駅では報道関係者と一般の撮影者らが多く集まった。ときおり強い雨の降るあいにくの天気となり、大阪環状線では午前中に遅延も発生していたが、ラストランの列車は大幅な遅れに見舞われることもなく、京橋駅に到着。1~2分程度停車した後、回送電車となって森ノ宮方面へ動き出し、ホームを離れるまで最徐行で運転された。

  • 京橋駅に停車中の201系。報道関係者の数も多かった

オレンジ色の201系はその後、吹田総合車両所森ノ宮支所へ。職員らが出迎え、201系が4番線に入ると拍手が起きた。201系の写真とともに「大阪環状線で13年間 みんなを運んでくれてありがとう!」のメッセージを掲げる作業員たちの姿も。無事に最後の運行を終え、雨も小降りとなり、和やかな雰囲気での報道公開となった。

ラストランの列車に乗務した運転士は、「とくに京橋駅は鉄道ファンが多く、びっくりしました。予想以上にたくさんの方々に出迎えられ、見送られて、ありがたい気持ちです」とコメント。大阪環状線での201系の運転を振り返り、「運転士の腕が重要視される車両だと思います。ブレーキ扱いが難しく、大阪環状線に投入された当初は止まるときに少しの癖もありましたが、経験を重ねる中で腕を磨きました。乗り心地を良くするために上手なブレーキ操作が必要で、そこは苦労しました」と話した。

  • 大阪環状線・JRゆめ咲線での運行を終えた201系が森ノ宮支所へ。新たな主力車両323系と並ぶ

  • 引退する201系へ「大阪環状線で13年間 みんなを運んでくれてありがとう!」のメッセージも

201系の引退により、大阪環状線で活躍してきたオレンジ色の通勤形電車が姿を消すことになる。ラストランの列車に乗務した運転士も、「オレンジ色は大阪環状線のイメージカラーでもあり、この色の車体が好きでしたね」。運行を終えたオレンジ色の201系に「いままでありがとうございました。お疲れ様でした」とメッセージを送った。

大阪環状線を象徴するオレンジ色は、新たに主力車両となった323系でもラインカラーとして受け継がれた。323系の投入完了にともない、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の営業列車は特急列車などを除き、すべて片側3ドアの車両で運転。乗車位置の統一を契機に、より安全・快適な駅ホーム空間の実現に向けた取組みを進めていく。