東京急行電鉄とソフトバンクはこのほど、車両内のセキュリティ向上を目的に、4Gデータ通信機能を備えたLED蛍光灯一体型の防犯カメラ「IoTube(アイ・オー・チューブ)」を東急大井町線の車両に試験導入すると発表した。

  • 「IoTube」製品イメージ

「IoTube」は、特許技術を活用してMOYAIが開発した製品で、Wi-Fiや4Gのデータ通信によってカメラ映像を送信でき、遠隔で記録映像を確認できるLED蛍光灯一体型の防犯カメラとなっている。鉄道車両に4Gデータ通信機能を備えたLED蛍光灯一体型の防犯カメラを搭載する試みは、鉄道業界で初とのこと。

今回の試験導入では、試作機を用いて「IoTube」本体の強度や画像の撮影角度、電波状況を確認し、東急線各車両への本導入に向けた仕様の検討が行われる。

これまで、車内に設置されたカメラの記録映像を確認するには、車内のカメラから記録媒体を抜き取って事務所などに持ち帰り、専用パソコンで行う必要があった。「IoTube」の活用で、事務所などの遠隔地から記録映像を確認することが可能になるため、車両内トラブルの発生時における対応の迅速化などをめざすとしている。

  • 「IoTube」製品イメージ

両社は今回の試験導入を通じ、車両内の犯罪防止と利便性の高いサービスを追求。セキュリティや顧客満足度の向上に貢献し、将来的には「IoTube」に多様なセンサーを搭載してデータを活用することで、AIやIoTを融合した次世代型ネットワークカメラとして、不審物の自動検出などの新たなサービスや新規事業の創出をめざす。