エン・ジャパンは5月8日、「有給休暇の取得義務化」に関する調査結果を発表した。調査期間は2019年2月27日~3月26日、調査対象は同社が運営するサイト「人事のミカタ」利用企業で、有効回答は610社。

  • 有給休暇の取得義務化について、どのように思いますか?

    有給休暇の取得義務化について、どのように思いますか?

有給休暇の取得義務化について認知度を調べると、96%が「知っている(「内容も含めて知っている」+「概要を知っている」)」と回答した。

有給休暇の取得義務化についての印象を聞くと、「良いと思う(「非常に良いと思う」+「まあ良いと思う」)」が73%、「良くないと思う(「あまり良いと思わない」含む)」が26%と、4社に1社が否定的に捉えていることが判明。回答企業からは「業務内容や勤務状況の改善がされないまま、表向きの有給のみを義務化されたところで、サービス残業やサービス出勤、持ち帰り残業など、ブラックな形態が増えるだけだと思う」(福祉/従業員数100~299人)といった声が寄せられた。

現在、有給取得を促進している企業は70%。取得を促進している業種トップ3は、1位「金融・コンサル関連」(100%)、2位「商社」(79%)、3位「IT・情報処理・インターネット関連」(77%)。一方、取得を「促進していない」と答えた割合が多かった業種は、1位「広告・出版・マスコミ関連」(36%)、2位「流通・小売関連」(34%)、3位「不動産・建設関連」(27%)となった。

有給の取得義務化にあたり、難しい点や課題を問うと、「人員不足」(65%)と「業務量が人に偏っている」(60%)が上位2位にランクイン。また対応策としては、「有給休暇の計画的取得」(83%)と「有給休暇取得のための周知・啓発」(81%)を挙げる企業が多かった。