フリーアナウンサーの西尾由佳理(41)が、4月よりCBC・TBS系健康情報番組『ゲンキの時間』(毎週日曜7:00~)の新MCに就任した。その初回放送では俳優の筧利夫と息の合ったタッグで番組を盛り上げ、早くも日曜朝の顔に。このほど西尾にインタビューし、結婚・出産を経て体調管理は「他人事ではない」と気を引き締めたというエピソードをはじめ、仕事と家庭の両立、40代とは思えない美の秘訣まで、さまざまな話を聞いた。

  • 西尾由佳理

    『ゲンキの時間』の新MCに就任した西尾由佳理アナにインタビュー

■健康のためにも「楽しく」を意識

――初収録を終えての感想はいかがでしょうか?

もともと健康に興味があったのですが、仕事が忙しくなるにつれて生活習慣が乱れて、食事も睡眠もめちゃくちゃになっていました。ですが、最近は新しく家族が生まれ、家族のためにも自分が健康でいなくてはいけないなと、本格的に健康と向き合おうと思うように。結局つらい思いをするのは自分、風邪を引いても体調を崩しても、子どもはいや応なしにご飯を作ってと言う。自分が健康でいることが大事だと実感していた時期だったので、収録を経て他人事ではないと改めて思いました。

――どういうMCを目指したいですか?

筧さんが熱いので、その圧には負けないようにしたいです(笑)。でも時には、そういう熱いところにも乗っていければいいかなとも思っていて、これからどういう風になっていくのか筧さんの出方も見つつも、楽しくできたらいいなと思っています。番組作りにもつながることだと思うのですが、楽しい気分でいられるとストレスがなくなっていき、精神的に元気になれることが健康につながっていくことだ思うので、それを番組のなかで体験できることが理想ですね。

――『アスリートの輝石』(BS日テレ)以来2年ぶりのレギュラー、地上波だと『世界HOTジャーナル』(フジテレビ)以来3年半ぶりのレギュラーですが、意気込みをお聞かせください。

仕事をさせていただける時間が貴重なので、この時間をいかに大事にするか考え、共演者やスタッフの方たちといい関係を作って、いい番組になっていけば嬉しいですね。声をかけてもらった以上はやれる事は精一杯やりたいと思うし、でもそこまで気負うこともなく、優しい筧さんもいらっしゃるので楽しくやりたいです。

■“自分らしさ”は考えたことがない

――今回のMC就任を経て、アナウンサー業への思いや魅力を改めて考えましたか?

今回は生放送で段取りをしっかりして仕切るような、いわゆるアナウンサー的な仕事というよりは、少し違うものを求められている気がするので、そういう意味ではどうすれば自分も楽しく、番組自体も跳ねていくのかなと考えています。

――最近はフリー転身される女子アナの方も少なくないですが、自分らしさという点はどのように考えられていますか?

自分ではまったくわからないです。会社員時代は個性はそれほど必要なく、基本的には誠実に、中立であり、正確に伝えることが一番の役割だと教えてもらっていたので、個性はしっかりとやった上で出てくるもので、自分であえて出していくものではないのかなと。自分らしさって、もしあるのなら教えてほしいです(笑)

  • 西尾由佳理

■家庭と家庭の両方あって保たれる精神的安定

――結婚・出産されながらも仕事は続けられていますが、家庭に専念しようと思ったことはあるのでしょうか?

下の子がまだ1歳半なので、今でも家庭中心で、家庭が優先です。とはいえ、仕事をしている人たちと関わったり、しゃきっとする時間があると、そういう時間が少ない分、すごく貴重に感じます。まだわからないけれど、仕事の時間も大切にしたいし、家庭の時間ももっともっと大事にしたい。そのバランスを自分の体と相談しながら、家族のことも見守りながら、日々頑張っていこうと思っているところです。

――結婚・出産は、特に女性にとっては大きな転機ですよね。それを機に考え方・生き方で変わったことはありますか?

それまで何か趣味があるわけでもなく、交友関係が広いわけでもなく、休日は家でぼけっとしている感じだったので生活はガラリと変わりました。

――家庭と仕事との両立で葛藤したことは?

子どもが生まれた時の幸福感はそれまでに感じたことがないようなものだったので、子どもとの時間は本当に楽しいのですが、そればっかりも違うのかなと思う自分もいました。子ども以外の話をしたり、仕事をする時間もすごく貴重で楽しい。それが精神的な安定になっていてストレスフリーのきっかけにもなるんです。

――2児のお母さんというイメージがあまりないですが、実のところ、どういうお母さんですか?

なるべくイライラしない(笑)。イライラするけど、しょうがないか、と思うように心がけています。でも、怒っちゃいけないとわかっているけど怒ってしまう。部屋もいつまでも片付かないし、つい愚痴だらけになってしまって、よくないですねえ(笑)

――子育てで大切にしていることはありますか?

楽しく生きていける力をつけてほしいです。嫌なことがあったとしても、生きていることって幸せだよなって、そういう力があればきっと乗り越えていけるだろうから、そういう子に育ってほしいなと思います。私も両親にはやりたいことをやらせてもらったし、失敗もしたけれどなんとかなったので(笑)、子どもにも楽しく生きてほしいですね。

  • 西尾由佳理

■体力の衰え痛感も“元気ハツラツ”で

――ところで41歳とは思えない美貌ですが、美容で心がけていることは?

日々迫りくる老いを気にしつつ(笑)。周りの若い奥さんがきれいだなあ、いいなあと思ったりして、抗いたくないけれど、抗いたいみたいな。難しいですね(笑)。どうしたらいいか日々思っていますが、寝ることをまず心がけています。睡眠が大切だと思うので。歳を重ねていても元気な人はすごく輝いて見えるので、元気ハツラツでいたいです。

――局アナ時代は寝ないでこなす仕事もあったのでは?

これまでは体力もあり、それこそ『24時間テレビ』で24時間寝ないでも大丈夫でしたが、いまは寝ないで仕事をするなど考えにくいです(笑)。当時はなんとか乗り越えていましたが、もう今はすぐ疲れるし、体力的な変化は感じるようになってきたので、この番組でいいきっかけをいただいたなと思います。

――外に出ているほうがきれいでいられるということもありますよね。

こうして現場に来てメイクしてもらって、たくさんの人と関わりながら楽しくお仕事をさせてもらって、いろんな会話をできることが、すごく刺激になり高揚します。それが美容にいい感じはしています。

――最後に、仕事も含めて、5年後、10年後、どういう自分でありたいですか?

あまり考えたことがないです。思考回路が自分のことよりも子ども優先になっていて、子どもの将来や環境のことばかり考えちゃうから。もし今、ニュース原稿を扱うような立場だったら、子供関連の事件などでは冷静でいられないだろうなと思うほど、子どもを切り離して考えることができていないです。でも、そんな子どものことばかりで、急に親離れされて途方に暮れないように、その点においては少しリハビリが必要かもしれません…。

  • 西尾由佳理
■プロフィール
西尾由佳理
1977年7月25日生まれ、千葉県出身。日本テレビ入社後、2005年4月、『ズームイン!!SUPER』の2代目女性司会に就任。同じく2005年『24時間テレビ「愛は地球を救う」』の総合司会に抜てきされ、7年連続で担当する。2010年に結婚後、2011年には日本テレビを退社。退社後はフリーに。現在2児の母としても奮闘中。