妊活・妊娠・育児の情報サイト「赤ちゃんの部屋」はこのほど、マタハラと働き方に関して、全国の出産経験のある女性1107名にインターネット調査を実施した。その結果、職場で3人に1人はマタハラを受け、5人に1人は退職勧奨を受けたという実態がわかった。

  • 産休や育休は取りやすかったですか

まず、産休や育休について質問したところ、産休・育休が「取りやすかった」が36.4%、「取りにくかった」が34.9%でほぼ同数だった。「どちらかといえば取りやすかった」を含めると、65.1%が「取得しやすい」と感じている。

  • 会社や上司に言いづらかったことは何ですか

ただし、「妊娠報告」は最も会社や上司に言いづらかったことのようで、37.2%が「言いづらかった」と回答し、ほかの項目と比べて圧倒的に多いという結果だった。どのように伝えたかも質問したところ、78%が「正直に伝えた」と回答。厚生労働省から推奨されている「母性管理健康指導事項連絡カード」の利用については0.8%で、認知度が低いことがわかった。

  • どのようなマタハラを受けましたか

妊娠中にマタハラを受けたことがあるかに対しては、「ある」が13.7%、「受けたかもしれない」が33.8%で、合わせると約3人に1人はマタハラを受けたということになる。マタハラの中で最も多かったのは、「皮肉や嫌味を言われた」で40%。また、22.8%が「退職を促された」と回答しており、5人に1人が退職勧奨を受けていた。

  • 妊娠中に働いていて、会社にあって助かった制度を教えてください

妊娠中に会社にあって助かった制度について質問したところ、「時短勤務」が31.4%、次いで「通院休暇(有給)取得」20.6%、「休憩の拡張」16.8%と続き、働く妊婦たちは、体力面や健康面を気にしていることがわかった。

  • 復職時にどんな制度が助けになりましたか

産休・育休後に「復職した」のは53.7%で、約半数の人が復職している。復職の際に助けになった制度については、「時短勤務」(48.9%)が一番多く、「通院休暇や有休の取得」(14.5%)や、「フレックス勤務(通勤緩和)」(12.7%)と続くことを考えると、勤務時間に関しての融通が復職の助けになっていることがわかる。

一方で復職しなかった、できなかった理由については、47.7%が「育児と仕事の両立が難しそうだった」と回答。「保育園に入園できなかった」も9.1%で、復職したくてもできないのが現実のようだ。

  • 子育てとの両立にあたってもっとも必要なものは何ですか

最後に「子育てとの両立に一番必要なもの」について質問したところ、一番多かったのは「パートナーの理解と協力」が28.8%で、多くの女性が復職にあたって家庭内でのケアや理解を必要としている。また、「周囲の理解と協力」が24.3%、「会社としての制度の整備」が18.6%と続いた。