懐かしい名作から最新のテレビシリーズまで、東映特撮作品の数々が楽しめる映像配信アプリ「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」の完全オリジナル新作ドラマとして『RIDER TIME 仮面ライダーシノビ』が製作され、3週連続(3月31日より第1話、4月7日より第2話、4月14日より第3話)で配信される。

財木琢磨(ざいき・たくま)。1992年生まれ。福岡県出身。第25回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでフォトジェニック賞と紅茶花伝賞を受賞し、芸能界入り。2015年にはミュージカル『テニスの王子様3rdシーズン』で手塚国光を演じ、注目される。2017年にテレビドラマ『水戸黄門』の助さんこと佐々木助三郎役でレギュラー入りしている。撮影:大塚素久(SYASYA)

『RIDER TIME 仮面ライダーシノビ』とは、現在テレビ朝日系で好評放送中のテレビシリーズ『仮面ライダージオウ』の第17、18話に登場した、2022年の未来で活躍する仮面ライダーシノビ/神蔵蓮太郎(演:多和田任益)が主役となるスピンオフドラマ。2022年に放送されている『シノビ』のテレビシリーズのうち「忍術大会編」と銘打たれた3話連続のエピソードが今回特別に、2019年の配信作品としてファンのもとに届けられる。

マイナビニュースでは、『仮面ライダーシノビ』の配信を記念して、主要キャストそれぞれに単独インタビューを敢行。今回は「仮面ライダーハッタリ」に変身する今生勇道(こんじょう・いさみち)を演じる財木琢磨にご登場いただき、仮面ライダーシノビとの微妙なライバル関係や、蓮太郎の幼なじみにして大企業・今生カンパニーの御曹司というユニークな役柄について、お話をうかがった。

――『仮面ライダーシノビ』の出演が決まったときの、率直な感想を聞かせてください。

それはもう、めちゃめちゃうれしかったですね。この作品にはオーディションで選んでいただいたのですが、「受かったよ」と知らせをもらったとき、まず父と母の顔が頭に浮かんだんです。特に父は『仮面ライダー』が大好きなので、僕が仮面ライダーになれるんだよ、と報告できることがすごく楽しみになりました。

――財木さんご自身も、仮面ライダーには憧れを抱いていたのですか?

俳優の道を志してから、仮面ライダーになりたいという夢を抱いていました。20歳のときに福岡から上京し、初めて受けたオーディションが「仮面ライダー」シリーズだったんです。でもそのときは、まったくの素人のようなものでしたから、オーディションといっても何をやったらいいのかわからない状態でした。その場で台本をいただいて、セリフを15分間で覚えて、その後、何人かでその台本通りに演じる、というスタイルでしたが、ぜんぜんセリフが覚えられず、一緒に演技審査を受けている方たちに迷惑をかけてしまったと思います。今回のオーディションは、それから久しぶりにいただいたチャンスだったんです。僕にとっては仮面ライダーになれたという以前に、チャレンジする機会をいただけたことがうれしかったですね。

――今回は「仮面ライダー」になれるかも?という手ごたえをオーディションで感じられたことなんてありますか?

正直、わからなかったですね。最初のオーディション以来、何度も経験してきましたが、どんな作品のオーディションでも「今回はイケたぞ!」と思っていても、落ちたりすることがありますから。今回は、とにかくいただいた台本のセリフを覚えてしまおう。演技審査のときには台本を持たずに芝居ができるようにしようと気合いを入れました。でも、緊張はしましたね。

――そんな財木さんの思いが実を結び、見事仮面ライダーハッタリ/今生勇道役をつかまれたわけで、まさに長年の念願が叶ったことになりますね。

ほんとうにうれしいですよ。つい最近、ファンの方たちと交流させていただくイベントがあったのですが、そこで今年の抱負を聞かれたとき「ヒーローになりたい! という"夢"をあきらめきれない」って話していたんです。だから、こうして仮面ライダーになるという夢が叶って、あのときの僕の言葉を覚えていてくれた方も喜んでくださるんじゃないかって思っているんです。

――財木さんが子どものころにテレビで観ていた仮面ライダーは、誰ですか。

僕が好きだったのは、『仮面ライダークウガ』『アギト』『龍騎』あたりですね。『555』も観ていました。このころ、僕は『555』の目覚まし時計に毎朝起こしてもらっていました(笑)。

――今回のスピンオフドラマで、財木さんが変身する「仮面ライダーハッタリ」について教えてください。まずハッタリという名前が実にユニークですね。

最初聞いたとき"面白いな"って思いましたね。忍者の名前で「ハットリ」というのがあるけれど、そのまんまではなく「ハッタリ」にしたんだ、と柴崎(貴行※柴崎監督の崎は立つ崎が正式表記)監督から聞きました。ちょっとコミカルな名前ですけれど、スタイルはカッコいいんですよ。

――ハッタリの変身ポーズは、どういう風に作っていかれましたか。

ハッタリのスーツアクターの方と一緒に、変身ポーズの練習をしました。「財木くんは空手をやっているそうだから、変身のときに"蹴り"の動きを取り入れたい」と、そこまで考えていただいてできたポーズです。確かに空手をずっとやっていたんですけれど、蹴りがそれほど得意じゃなかったので焦りましたが、カッコよく変身できていればいいなと思っています(笑)。