――今回、『龍騎』テレビシリーズでも活躍したオリジナルキャストの方々が、以前の役柄のままで出演しているのも大きな話題を集めました。須賀さんが「久しぶり」の共演となったのはどなたでしょうか?

一條(俊)くん、そして松田くんですね。2人と一緒に芝居をするのは、『龍騎』テレビシリーズ以来なんです。自分も含めて、みんなそれぞれ俳優として10数年やってきているので、これまでの経験を踏まえつつ、当時の関係性を思い出しながら演じています。

――台本にはない"アドリブ"の演技などがあったりしましたか?

今回、ちょこちょこアドリブでセリフを足しています。というのも、(小林)靖子さん(『龍騎』メインライター)の"香り"を作品の中に入れたいなと思って、靖子さんの書くセリフにありそうな言葉、それもちょっと"面白い"感じのやつを入れてみました。ファンの方たちにはぜったいに伝わると思いますので、じっくりと作品を観て見つけてほしいです。今回は人間同士の会話が少なかったこともあって、合間合間でファンのみなさんが喜んでくださるようなネタを入れ込んでいこうと頑張りました。

――かつての真司は駆け出しのジャーナリストという設定でしたが、あれから17年が過ぎた真司は今、どんな仕事に就いているのでしょうか? それを匂わせるような描写はありますか?

それは作品を観てのお楽しみ、ということで……。今回のドラマでの真司は、『ジオウ』のエピソードの後に位置するのか、それとも別の時間軸なのか、観る人にどのように捉えてもらってもいいと思います。言えることは、仮面ライダーに変身する人物はみな、「こいつらは現実世界ではどんな生活を送っているんだろう?」と思わせ、興味をひきつけるキャラクターだということです。

――今回のスピンオフとは別に、『ジオウ』のEP21、22で前を向く意欲を取り戻した「OREジャーナル」の大久保編集長(演:津田寛治)と真司の"その後"の姿も観てみたいですね。

僕自身も観てみたいですよ。『ジオウ』のあのエピソードがあったおかげで、現在の真司と編集長が今後どんな風に生きていくのか、とても興味がわいていますから。

――喫茶店「花鶏」のオーナー・神崎沙奈子役で存在感を示した角替和枝さんが2018年10月に64歳の若さで亡くなられたというのは、『龍騎』ファンにとってとても悲しい知らせでした。テレビシリーズ当時の角替さんの印象を聞かせてください。

角替さんは常にニュートラルで、普段の姿と役柄との境目がないというか、役を演じているのかいないのか、どこからが芝居なのかがわからない。とても素敵な女優さんでした。花鶏のセットの中で、とても明るい表情を見せていたのが今でも鮮烈な印象として残っています。あまりにも早いお別れで、いまだに信じられないですね。また現場でお会いしたい大先輩だと思っていましたから……。

――須賀さんをはじめとする俳優のみなさんが、角替さんとの思い出をいつまでも語り継いでくださることを願っています。最後に、須賀さんからファンのみなさんに向けた『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』の見どころを教えてください。

テレビシリーズ終了から16年、あのときと同じキャストがふたたび集まって、ミラーワールドでライダーバトルを繰り広げるのが一番の見どころなのではないでしょうか。みんなとは久しぶりに『龍騎』の世界観の中で共演することができました。テレビシリーズのときはみんな若かったし、お互いをライバル視していた面もありました。ですが、そういう時間を経ているからこそ、こうして久しぶりに会うと楽しくて仕方がないんです。

それぞれ10数年間もの経験を積んできていますので、それを今、ぶつけあっている。今日もみんながそろって「今回だけじゃなくて、また集まって芝居をしたいね」なんて話をしていました。ただ、『龍騎』としては、二度とこういう形で作品を作ることができないかも……という思いで取り組んでいます。ワンシーン、ワンシーン撮影しながら、満足感と共に"もうこんな機会は訪れないだろうな"と寂しさを感じます。それだけに、今回のスピンオフドラマは"スペシャル"なもの。きっとみなさんの期待を裏切らないと思いますので、ぜひともよろしくお願いします!

ビデオパス+東映特撮ファンクラブ共同企画プレミアムドラマ『仮面ライダージオウ スピンオフ RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』は、第1話が3月31日0時から、第2話は4月7日0時、第3話は4月14日0時から、ビデオパスにて独占配信される。

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