三陸鉄道リアス線が23日に開業し、翌24日から新ダイヤで営業運転を開始した。東日本大震災で被災したJR山田線宮古~釜石間が復旧し、三陸鉄道へ移管されたことで同社の路線がひとつにつながり、盛~久慈間163.0kmを直通する列車も設定されている。

  • リアス線開業を祝うヘッドマークを掲げた普通列車が釜石~宮古間を走行(写真:マイナビニュース)

    リアス線開業を祝うヘッドマークを掲げた普通列車が釜石~宮古間を走行

リアス線釜石~宮古間では、JR東日本から移管された駅に加え、宮古市内に払川駅と八木沢・宮古短大駅の2駅を新設。開通初日の3月23日、釜石~宮古間で記念列車が計4往復運転され、釜石駅・宮古駅で出発式が行われたほか、鵜住居駅・大槌駅・陸中山田駅などでも記念列車の出迎えをはじめとするイベントが開催されたという。記念列車は関係者および抽選の当選者のみ乗車可能とされ、この日は盛~久慈間の直通運転は行われず、盛~釜石間・宮古~久慈間は前日までのダイヤで営業運転を行った。

3月24日から始まった新ダイヤでは、リアス線の全区間を直通する普通列車を下り2本(盛発久慈行)・上り3本(久慈発盛行)運転。所要時間は4時間21~38分、盛~久慈間の普通運賃は3,710円とされた。その他、盛~宮古間・釜石~久慈間を直通する普通列車も運転される。釜石~宮古間では下り12本(うち1本は早朝の岩手船越発宮古行)・上り11本の普通列車が運転され、同区間の普通運賃は1,520円とされている。

リアス線開業にともない企画乗車券もリニューアル。盛~久慈間が2日間乗り放題となる「リアス線全線フリー乗車券」(土休日に発売)、盛~釜石間・釜石~宮古間・宮古~久慈間の3ブロックでそれぞれ1日乗り放題となる「1日フリー乗車券」(土休日用)、途中下車が可能で全曜日において利用できる「片道途中下車きっぷ」が発売される。

  • JR釜石線と三陸鉄道リアス線が接続する釜石駅。土休日に利用できる「1日フリー乗車券」は盛~釜石間・釜石~宮古間・宮古~久慈間の3ブロックで販売される

  • 釜石鵜住居復興スタジアムへの最寄り駅となる鵜住居駅。駅舎(待合室)はラグビーのスクラムをモチーフにデザインされ、地元中学生が製作したという壁面パネルが取り付けられた。駅前では観光交流拠点施設「鵜の郷交流館」が営業

三角屋根が特徴的な宮古駅の駅舎は三陸鉄道リアス線の開業に合わせ、JR東日本から三陸鉄道へ運営が引き継がれた。駅舎の駅名標も新しくなり、向かって左側に三陸鉄道、右側にJR東日本のロゴを配置したデザインに。リアス線開業まで三陸鉄道の駅舎として使用された建物は同社の本社となる。

列車の発着ホームも変更され、三陸鉄道リアス線の列車はおもに1・2番線ホームを使用。JR山田線盛岡方面の列車はおもに3番線ホームを使用するが、通院と観光利用を考慮し、一部列車は1番線ホームを使用するという。

  • 宮古駅の駅構内。1・2番線ホームはおもに三陸鉄道リアス線が使用し、JR山田線の一部列車も1番線ホームを使用。3番線ホームはJR山田線盛岡方面の列車が発着する

  • 宮古駅の駅舎はJR東日本から三陸鉄道へ運営が引き継がれ、駅名標も変更された。これまでの三陸鉄道の駅舎は同社の本社として使用される

  • 大槌駅の観光交流施設は「ひょうたん島」をモチーフにデザイン。大槌湾内の蓬莱島が『ひょっこりひょうたん島』のモデルになったといわれており、駅敷地内には同作品のキャラクターも

新ダイヤでの営業運転が始まった3月24日、釜石駅・鵜住居駅・大槌駅・陸中山田駅・宮古駅でイベントが行われたほか、盛~久慈間直通列車の発着に合わせ、盛駅・久慈駅でも出迎え・見送りなどのイベントが開催されたという。この日から一般の利用者も釜石~宮古間の列車に乗車可能となり、日中時間帯はどの列車も立客が出るほど多くの乗客でにぎわった。リアス線開業を祝うヘッドマークを掲げた列車へ、地元住民らが駅ホームや沿線から手を振り、車内の乗客が手を振り返す場面もたびたび見られた。