国土交通省は1月10日付けで申請のあった三陸鉄道の北リアス線・リアス線・南リアス線に関する鉄道事業再構築実施計画の認定事案について、1月31日付で認定を行うと発表した。これにより、東日本大震災のため運休しているJR山田線の宮古~釜石間が、三陸鉄道リアス線として3月23日に運転を再開する予定となった。

  • 三陸鉄道リアス線は3月23日開業へ

リアス線の運営に必要な鉄道施設・鉄道用地は、JR東日本がリアス線沿線4市町(宮古市・山田町・大槌町・釜石市)に無償譲渡し、リアス線沿線4市町が取得した鉄道施設・鉄道用地は三陸鉄道に対し無償で譲渡・貸付される。

また、関係自治体が鉄道施設の修繕・維持管理費用等を負担(コスト上の上下分離)するほか、関係自治体をはじめとする地域関係者の積極的な支援による経営改善施策の実施などにより、収支の均衡と安全で安定した運行が維持されることになるという。

鉄道事業の経営改善施策としては、安全・快適な輸送サービスを確保するために、老朽設備の更新投資の計画的な実施や、維持修繕の着実な実施を計画する。利用促進などによる収入の確保のため、域外観光利用の拡大や沿線需要の創出、新駅設置と駅周辺施設整備による利用促進、関連事業の展開が行われる。一貫運行による経営の改善などでは、直通運転等による利便性向上、新たな観光列車・企画列車による需要の喚起、車両運用の一体化による効率化、施設の集約化が計画されている。この計画の期間は2019年3月23日から2029年3月31日の10年間とされている。