日本中を騒がせ社会現象も巻き起こした、あの『おそ松さん』が完全新作劇場版『えいがのおそ松さん』として3月15日より全国ロードショー。本作では、なんと高校時代の6つ子たちも登場して『おそ松くん』と『おそ松さん』をつなぐストーリーが描かれる。笑いはもちろん、青春や感動も詰め込んだ『おそ松さん』の新境地が、大スクリーンで繰り広げられていく。
-
入野自由(いりのみゆ)。2月19日生まれ。東京都出身。ジャンクション所属。主な出演に『おそ松さん』松野トド松役、『千と千尋の神隠し』ハク役、『機動戦士ガンダムOO 』沙慈・クロスロード役、『深夜!天才バカボン』バカボン役など
今回は6つ子のひとり“トド松”を演じる入野自由にインタビューを実施。映画の見どころや、18歳のトド松を演じる上で意識したこと、アフレコ現場の様子、さらには先日発表された『仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』とのコラボについてもお話をうかがった。
■大画面でトッティ顔を観て、奇っ怪な声を聴けるのも劇場版の醍醐味
――映画化が決まったと聞いた時の感想はいかがでしたか?
第2期が終わった時も、これで終わることはなく何らかの形で『おそ松さん』は続くような気がしていたんです。でも、まさか映画になるとは……本当に驚きました。「そんなバカな」というよりも「映画で何をやるんだ?」というのが最初の気持ちでしたね。
――他のキャストさんとは、映画化についてどのような話を?
具体的に「こんな話になるのかな?」という予想ではなく、「映画化だってさ」「本当にやっていいのかな?」「面白いのかな?」といった感じでした(笑)。
――台本を読んだ時の印象をお聞かせ下さい。
『おそ松さん』は“何でもあり”だからこそ、どういうテーマにするか難しかったと思うんです。でも、きちんと今までの『おそ松さん』らしさや小ネタを上手く活かしながら、1本の映画として“いい感じ”になっていると思いました。
――ネタバレにならない範囲で、ストーリーに関する感想や見どころをお願いします。
映画の説明に「“笑い”はもちろん、まさかの“青春”や“感動”も詰め込んだ」とある通りの作品になっています(笑)。『おそ松さん』でいい展開と言っても「嘘なんでしょ?」と感じるかもしれませんが、それも裏切っていけると思います。もちろん、要素として面白いところはたくさんありますし、TVシリーズ第1期や第2期を見ているからわかる楽しさもあって、本当にお祭りのような内容です。今まで見てくださった方だけでなく、何も知らない人にも「絶対に楽しいから観にいこうよ」と誘える作品になっていると思います。
――劇場版だからこその面白さや醍醐味はどういうところだと感じましたか?
作画もかなり力が入っていて、例えばトド松は“トッティ顔”というすごい変な顔をするんですけど、あの顔が大画面で観られます(笑)。あと、僕が好きなシーンのひとつに、序盤でトド松がすごく動くシーンがあるんですよ。そういうのを大画面で観ることが出来て、大音量であの奇怪な声を聞くことが出来るのは、映画だからこその醍醐味だと思います。
――そういった迫力がありつつ、ストーリー的にはほろりとしちゃう内容なのですね。6つ子以外のキャラクターの過去の姿を見られるのも楽しみです。
そうですね。絵柄として変化のある人もいれば、全然変わらない人もいて。その辺りは、今まで見てくださった方が特に楽しめるポイントだと思います。
■18歳と現在とを演じるので、収録は2倍かかりました
――今回は18歳のトド松を演じるということで、アフレコでいつもとの違いはありましたか?
映画は収録にすごく時間がかかるんです。しかも、僕たちは1キャラだけじゃなくて2キャラ(18歳と大人の6つ子)を演じていて、それが入り乱れるところもあるので、単純に考えても時間的には2倍かかるんです。収録の合間に「松原(秀)さんは、とんだ脚本を書いてくれたな」とみんなで言いながらやっていました(笑)。かかる時間はものすごいし、物理的にも大きな声を出したり狂わなきゃいけなかったりと大変でしたが、楽しみながらやっていたので時間の進みはとても早く感じました。
――18歳と現在のキャラクターを行き来するのは、大変だったのでは?
基本的には、18歳と今を行ったり来たりではなく、18歳は18歳、今は今、と収録していきました。「どっちだっけ?」と思うようなことはありませんでした。
――18歳のトド松を演じる上で意識したことは?
キャラ設定はすごくシンプルに“可愛く甘えん坊で泣き虫”だったので、自分の中での年齢設定を小学生低学年ぐらいまで落とすことを意識しました。ある意味、リアルよりも誇張してキャラクターを演じることがテーマのひとつでしたね。