テレビ朝日系ドラマ『相棒』(毎週水曜 21:00~)で、「花の里」女将・月本幸子役を演じてきた女優・鈴木杏樹が、13日の放送で同役を卒業した。

  • 鈴木杏樹 -テレビ朝日提供

鈴木は2006年から約13年間にわたって幸子を演じた。13日の放送で幸子は、詐欺、そして殺人事件に巻き込まれた少年に寄り添い、「自分が特命係に助けてもらったように、こんどは私が子どもたちの助けになりたい」と考えるようになり、「これからきちんと勉強して資格を取って、子どもたちを実際にそばで支える仕事に就きたい」と、自分の足で新たな道に向かって歩き出すことを決意。万感の思いで杉下右京(水谷豊)と握手を交わし、旅立った。

鈴木は、幸子について「当たり前なのかもしれないですが、幸子さんは私にとって“誰よりもよくわかる人”なんです」と評し、「“この人のことは誰よりも私がわかっているんだろうな”と思う瞬間が本当に何回もありました」と振り返った。

そして水谷から「“受け”のお芝居の大切さを教わりました」と語る鈴木。「実は、最後の『花の里』のシーンも、水谷さんのお芝居がなかったら、あんなふうにできなかったなと思っているんです。最後、『花の里』で、私の表情を撮っているとき、水谷さんは、感情を静かにあらわにする形で右京さんを演じてくださったのですが、逆側から水谷さんを撮影するとき、まったくお芝居が変わっていたんです。つまり、最初のお芝居は、私のため…。私の感情が動くようにお芝居をしてくださったんです。それに改めて気づいて感動しました」と明かし、「私も、いつか水谷さんみたいな役者さんになりたい。水谷さんは私にとって永遠の師匠というか、憧れの存在です」と話した。

視聴者には「今回は、皆さんを驚かせてしまったことと思います。でも人生は一度きり…。ひとりの女性が自分のために新たな道に一歩踏み出すのも良き選択かな。そう思わせてくれる、素晴らしい脚本だったと思います。幸子さんがこの先、どんなお仕事に就くのかわかりませんが、これからもまだまだ『相棒』の世界の中で彼女は生きているので、引き続き応援してくださったらうれしく思います」とメッセージを送った。

なお鈴木は、金曜メインパーソナリティーを務める日本テレビ系情報番組『ZIP!』も、3月末で卒業する。