帰り際に所長から「昨日の架電の件だけど、くれぐれもよろしく頼むよ」って言われた。ん? 何の件って言った…?

  • 架電という言葉を理解していますか?(写真:マイナビニュース)

    架電という言葉を理解していますか?

というわけで、今回は「架電」という言葉の意味と、ビジネスシーンでの使い方についてお話しします。

架電とは

架電は「かでん」と読みます。「架」という漢字には、「かける」「かけ渡す」という意味があり、「電」は「電話」のことを指しています。つまり、「架電」とは「電話をかけること」を意味する熟語なのです。

元は法律に関する場での業界用語だったといわれていますが、今では、コールセンターなどの電話業務を中心に、一般企業でも使われるようになりました。

しかし、一般的に広く浸透している言葉とは言い難く、まだ聞いたこともないという人も多いでしょう。そのため、一般のお客様に使用しても通じませんので注意が必要です。あくまでも、社内用語あるいは業界用語と捉えておくのが妥当でしょう。

架電の使い方と例文

ビジネスシーンにおける架電の使い方として多いのが、「架電の件」というフレーズです。ビジネスシーンでは、電話をもらった、あるいはかけた相手と再び連絡をとる際に、「先ほどお電話いただいた件ですが」「先ほどお電話でお話しさせていただいた件につきまして」などと前置きするのが定番となっています。

しかしながら、一日に何十本もの電話やメールを使用する人にとって、この前置きは煩わしいものでしかありません。そこで、これをスマートにギュッと縮めたのが「架電の件」というフレーズなのです。

(例文)
・架電の件、承知いたしました。
・架電の件です。ご査収のほどよろしくお願いいたします。
・架電の件、部長に相談の上、一両日中に回答いたします。
・先週架電した件、その後どうなりましたか?

また、コールセンターや営業などの電話業務には、顧客の電話番号が記載されたリストが存在しますが、これを「架電リスト」と呼びます。

(例文)
・架電リストを用意しましたので、全員で分担しましょう。
・都内で健康食品を取り扱っているお店の架電リストを作成してください。

そのほか、以下のような使い方をします。

(例文)
・○○様へは架電済みです。
・しつこい架電は逆効果だろう。

架電の言い換えと注意点

先に述べたとおり、架電は社内用語・業界用語であるため、一般のお客様に対して使用する場合には、言い換える必要があります。

「言い換え」というよりは、「『架電』に略さずに」というべきかもしれません。

一般のお客様には、「先日お電話でお話ししておりました○○につきまして」「先ほどお電話いただいた○○の件ですが」と、用件を改めて確認しつつ丁寧に話した方がよいでしょう。一般のお客様に対しては、簡潔さよりも丁寧さを優先するべきです。

また、口頭で架電と言われてもピンとこない人も多いでしょう。コールセンターのように日常的に使用するような職場であれば別ですが、基本的には、メールやメモなどの文書に使用するのに適した言葉といえます。

特に、メールに返信する場合には用件が残っていますので、「架電」でも何の話かは十分通じますが、口頭の場合、いったいどの電話の件なのか、お互いの認識が食い違う可能性もありますので、注意しましょう。


今回は、「架電」についてお話ししました。「架電」は、「電話をかけること」を二文字で表すことのできる便利な言葉です。正しい使い方を覚えて、スマートなビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。