■ふたりにとっての光とは

――そろそろ『好きてく』がはじまる経緯についてもお聞きしようかなと。

近藤 「ニコ生で番組をやりませんか」というお話をいただいたんです。仲良し番組をやりたいという趣旨で、そのときに相方をどうするかみたいな。

山口 そこでお声がけをいただきました。近藤唯に選ばれし女です。

――山口さんを指名したのは、やっぱり気心が知れているから。

近藤 そうなんです。相手がりかちゃんなので、安心してできるかなって。私は作品名がない個人名義のラジオがはじめてなんです。ひとりじゃ不安だし、相方が居ても相手が誰かでまた心配性を発揮してしまいそうだし。なんでも言えるりかちゃんがいてよかった。

山口 私はゆんちゃんと番組ができるって聞いて嬉しかったな。すっごいテンションでLINEを送りましたね。何年か前にもふたりで「一緒に番組ができたら楽しいね」って話をしていたんです。いま私はいくつか番組を持っているんですけど、一緒に組んだ人がはじめましてだったり、あまり話したことがない人だったりするんですよ。なので、もともと仲の良い子とやるのは、安心してできるだろうなって。

――タイトルの『好きなことして生きていく!』はふたりで考えられたんですか?

山口 どうだっけ……?

近藤 ふたりで考えたんだよー。

山口 そうでーす! 思い出しました。タイトル案をどうするかをお茶しながら考えたね。いくつか案が出たよね。「唯と立花子のなんにも気にしな~い」とか。

近藤 メモしてたかも。(スマホで確認しながら)「ゆんりかは優しい世界に生きている」。ちょいちょい闇が見える(笑)。タイトルを考えることってなかなかないですからね。タイトルをふたりで考えるときに、ポエムになってないか、恥ずかしくないか、「ダサかったらすぐ言ってね」って確認しながらね(笑)。

――第1回の放送が終わってみて、反響などはいかがでした?

山口 Twitterのハッシュタグは確認して、あとはリプライで感想をいただきましたね。

近藤 挨拶(※)とかが闇深くて、「ほんとにこれでいくんですか?」って(笑)。あとは視聴者さんのことを「好きなことをして生きていく」にかけて「自由人」と呼んでいるんですけど、「番組の時間だけ自由人になれました」と。

※「自由人のみんなー!」の声がけの後、近藤が「今日も生きてる?」、山口が「今日も幸せ?」と問いかける

山口 この番組を観ている時間だけ解放される。

近藤 私たちは好きなことをしていくので、自由人さんたちも何も気にしないで観てほしいです。

――番組で「闇を抱えがちなふたりに光を」という話がありましたけど、おふたりにとっての光は?

山口 甥っ子です! 姉の子どもなんですけど、最近ことばを話すようになって、私のこともりかちゃんって呼んでくれるようになって! でも、それを逆手に取って、姉夫婦がLINEのボイスメモで「りかちゃん、プレゼント買って」って言わせて送ってくるんですよ。それがかわいくて、まんまとハマッちゃって、しょっちゅう買ってあげちゃうんです。そうすると喜んでまた笑顔を振りまいて「りかちゃん大好き!」って!

近藤 物で釣ってるの(笑)?

山口 好かれたいからさー! しょっちゅう会えるわけじゃないから、インパクトを植え付けていかないと好いてもらえないんじゃないかって。そんな甥っ子に光をもらっています。もうすぐで3歳になるんですよ。

――誕生日……!

山口 なにあげよっかなー。

――ウキウキですね。近藤さんの光は?

近藤 光……光……。なんだろう……光……。

山口 (小声で)リスナーのみなさん。

近藤 リスナーのみなさんです! 私は自分のことを認められない人間なので、応援してくださるみなさんが光ですね。番組の感想もたくさんいただいて嬉しかったです、肯定してくれて。……日常の光が思いつかないことが怖い……。

山口 あるでしょ?

近藤 ん?

山口 立花子。

近藤 立花子です!

――誘導が……。

近藤 やっぱり友だちと一緒に居るときは楽しいです。なにを言っても受け入れてくれるから、余計な心配をしなくていいんです。……話すことがどうしても暗くなっていくー(笑)。考えすぎちゃうタイプなので、普段ほかの人が気にしなくてもいいようなことを気にしちゃうんです。りかちゃんと居るときはなにも気にしないので。

――とのことです。

山口 (小声)私のやつにも「ゆんちゃんが光」って付け加えといてください……。

■ふたりは自由人?

――近藤さんはずっと自身のことを人見知りと言っていましたけど、いつからかTwitterのプロフィールが「人見知り卒業」と書いていて、無事卒業されたんですね。

近藤 したと思っていたんです。でも、はじめましての方が多い場所に行った瞬間に「全然卒業していない……」って。虚空を見つめてボーッとしていました。お仕事でもプライベートでも、知り合いが増えたことで、自分を出せる機会が増えたんだなって。

山口 知り合いが増えると楽になるよねー。

近藤 そうなの。慣れたあとの人見知りをしていない自分でいられるから。

山口 今後は番組でもお互いに仲が良い子をゲストに呼んで、友達の輪を広げていこうと思っているんです。

近藤 友だちを増やしていきたい。光を増やす!

――番組で今後やってみたいコーナーはありますか?

近藤 イベントをやってみたい!「声活大百科コーナー」(※)とかイベントだとどうなっちゃうんだろう。いまは画面に向かってビンタをしているので。

※リスナーから送られてきた悩みに近藤が喝を入れたり、山口が優しく包み込んだりするコーナー

山口 シュールな絵面になるよ。みんなほっぺた出して。私のときはみんなこうして(自分を抱きしめるジェスチャー)。

近藤 私たちはステージの上から自分のことを抱きしめている人たちを観ているのかー。

山口 グッズも作ろうね。クリオネ(※)パーカー。

※第1回で山口が近藤のことを「クリオネのようだ」と評した

近藤 クリオネは認めてないから!

山口 クリオネがちくわを咥えてるパーカーとか。

近藤 私が捕食している感じになるけどいいの?(笑)。企画だとボードゲームとかやりたいよね。何人かでやったほうが楽しいから。一緒に楽しんでもらえる空間づくりをしていけたらな。

山口 頭を使わずにまったりと、ゆるい気持ちで観てほしい。

近藤 自由人になってほしい。

――リスナーのことを自由人と呼んでいますけど、おふたりに自由人要素はありますか?

近藤 りかちゃんを待たせることが多くて……。

山口 お互いじゃない?

近藤 でも、山の中で待たせたときは、ほんとうに申し訳なくて。

――山……!?

山口 一緒に山を登ろうって話になって、山集合だったんですけど、待ち合わせ時間を30分過ぎても来なくて(笑)。

近藤 街中での待ち合わせだったらよかったんだけど、駅前しか待つ場所がなくて……。自由なところを見せてしまったなあ。

山口 森林浴してたから大丈夫。駅前の紅葉の写真を送った記憶がある。

――「ここで待ってますよ」って。

近藤 それが私にはプレッシャーで(笑)。「いま電車が私の代わりに走ってます!!」って、すごい謝りました。ちょっと気を抜きすぎました。

山口 お互い気を許してるから甘えがちになってしまうところはあるよね。私も待たせるときはあるので。

近藤 待たされるというか、お財布を忘れてくる(笑)。

山口 あ! 私はよく家にお財布を忘れてきちゃうんですよ。あとで返すんですけど、その日はすべて出してもらって。前も誰かのお誕生日会を開いたときに、みんなでお金を出し合ってケーキを買おうとしたらお財布がなくて、建て替えてもらって……。

近藤 お互い怒らないからね。

山口 許し合って生きています。

――リスナー以上におふたりが自由人でしたね。

山口 やっぱり『好きてく』は自由人がキーワードですね。

近藤 うん。普段の生活でもやーってした気持ちを、『好きてく』を観ている間だけは解放してリラックスしてもらいたいです。隔週火曜日に配信なので、週の真ん中の癒やし空間になれたらいいなと思います。のんびり観てください!