奈良市は近畿日本鉄道とともに2017年11月から着手している大和西大寺駅の自由通路整備工事に関して、2019年1月下旬から自由通路本体の橋脚建方工事を開始し、2月末から4月にかけて桁仮設工事を行う予定と発表した。自由通路・橋上駅舎の工事完了は2020年度末を予定している。
大和西大寺駅は奈良市の中心市街地にある近鉄奈良駅や大阪・京都・橿原方面を結び、観光・通勤における奈良市最大の公共交通機関の結節点である一方で、大型商業施設を有する居住エリアを駅と軌道が横断している状況にある。
その解消に向け、奈良市は近鉄とともに自由通路整備工事を進めることとし、2017年11月から工事に着手。2018年2月に北側駅前広場の仮整備工事を終え、7月からは仮駅舎での供用を開始。9月末に旧北側駅舎の解体を終えた。
あわせて桁の作製にも着手し、12月には長野県内の工場で仮組立検査を実施。検査合格後に運搬し、作業ヤード内で本組立てが行われる。現在の軌道敷内での基礎工事の後、1月下旬から自由通路本体の橋脚建方工事を開始し、2月末から4月にかけて桁架設工事を行う予定となっている。
完成後の自由通路は歩行者専用道路として市道認定を行い、駅の南北に階段を各2カ所、エレベーターとエスカレーターを各1基ずつ設置。車いすや自転車を押しての通行も可能になるという。自由通路の設置に合わせ、大和西大寺駅南北の駅前広場の整備も行い、安全で快適かつ利便性を高めた駅前空間を創出するとしている。