女優の土屋太鳳が、読売テレビ・日本テレビ系スペシャルドラマ『約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~』(22日21:00~)で、つんく♂が書き下ろしたメインテーマ曲を歌うことが4日、明らかになった。

  • 土屋太鳳(左)とつんく♂=読売テレビ提供

『スター誕生!』に先駆け、70年代に放送されていた読売テレビ制作の本格的オーディション番組『全日本歌謡選手権』をモチーフに、土屋と百田夏菜子演じる、歌手になることを夢見るヒロインの奮闘と成長を描く同作。メインテーマ曲のタイトルは「幸せのセレナーデ」で、ドラマの舞台が1970年であることから、昭和をイメージした楽曲となっている。

物語の鍵ともいえる重要な曲で、土屋演じる翼は、いろいろな思いを背負いながら、『全日本歌謡選手権』という舞台で、全身全霊をかけて歌う。

つんく♂は、今回のオファーに「70年代をリアルで手掛けられた御大作家先生もたくさんいらっしゃる中、指名いただけたことは心よりうれしく思ってます」といい、「僕が小学生の頃に、感覚で受け捉えていた空気感と、仕事し始めて受け取った70年代という時代感を混ぜ合わせました。実際のそのままのレトロを作りあげるのではなく、ちょっと強調した、自分なりの70年代を作りあげました」と狙いを明かした。

実際に土屋の歌声を聴いて、「普段ドラマで見る印象と声の印象が違って、思った以上に明るい声でした。なので、極力、かわいさが出ないようなイメージで歌ってもらいました。本人は無意識と思いますが、ときおりお皿をこすったようなキュキュっとする、かわいい声の部分が出てきて、それが個性的で魅力的な声をしてるなと思いました」と印象をコメント。土屋をプロデュースするとしたら、「今14歳の設定としてデビューから考えていいのであれば、とにかく、明るくフレッシュな個性的な曲を2~3曲出して、スマッシュヒットをCMやドラマと共に出します。年齢もいい感じになった『ここぞ!』というときに、マイナー調の悲しく重めのしっかりした曲で大ヒット目指してみたいですね」と思いを巡らせた。

土屋は「最初の一小節の、最初の一言から、つんく♂さんの描く世界と人に、心を持っていかれました。これが、つんく♂さんの曲なんだ…!と思い知った気持ちです。きれいごとじゃないのに、すごく純粋で、せつなくて。さすがだと思いましたし、今もずっと心を奪われてます」と絶賛。

そして、「私は自分の声に大きなコンプレックスを持っていて、いざという時に声が出なくなる時期が続いていたこともあり、歌は大好きだけれど、人前で歌うことには、ずっと戸惑いが消えなかったんです。すごく音楽が好きで救われてきたのに、だからこそ自分が関わっちゃいけないような気がして。でも、つんく♂さんはディレクションの一言目で、その意識を180度変えてくださいました。『もっとマイクに近づけて、歌うのではなく、ささやいて』という言葉をいただいた時、歌うんじゃない、これは心の声なんだと目から鱗の気持ちになりました。その目から鱗の“鱗”が、翼の心を通して、涙になったのだと思います」と、つんく♂のディレクションに驚かされたことを語っていた。