阪神電気鉄道と近畿日本鉄道は15日、阪神なんば線開業および両社の相互直通運転開始から3月20日で10周年を迎えることを受け、感謝の気持ちを込めた10周年記念企画を実施すると発表した。

  • ラッピング列車「阪神なんば線開業10周年記念列車」1号車

  • ラッピング列車「阪神なんば線開業10周年記念列車」5号車

阪神なんば線は2009年3月20日に結ばれた西九条~大阪難波間(3.8km)と、それまでの西大阪線(尼崎~西九条間)を総称する路線として開業。阪神なんば線の開業により、阪神・近鉄両社の相互直通運転が始まり、三宮駅(現・神戸三宮駅)から近鉄奈良まで1本の列車で移動が可能となった。開業初年度から毎年、前年度を上回る乗客に利用されて好調に推移し、2017年度は1日平均約9.5万人に利用されている。

両社は利用者に感謝を伝えるとともに、沿線の魅力を再発見してもらうため、2019年12月までの間、共同でのウォーキングやスタンプラリーイベントの開催、企画乗車券・記念グッズ・特別な旅行商品の販売などを実施する。また、各社においても各種イベントやキャンペーンの実施など多彩な企画を展開していくとのこと。

  • 10周年記念ロゴ

第1弾として10周年記念ロゴが作成され、阪神車両によるラッピング列車と、近鉄車両による記念ロゴマークステッカー掲出列車が運行される。10周年記念ロゴは阪神車両・近鉄特急のカラーをイメージするブルーとオレンジを使用して両社の線路がつながったことを連想させるデザインとし、今後のイベントやキャンペーンの告知等に使用される。

阪神車両のラッピング列車「阪神なんば線開業10周年記念列車」は1000系1編成(6両編成)を使用し、1月16日から約2年間、阪神本線・阪神なんば線・神戸高速線を中心に、相互直通運転を行う山陽電鉄線や近鉄線でも運行を予定している。

デザインは、阪神なんば線の開業でつながった神戸と奈良をはじめ、阪神電車が走行する沿線各地のイメージを各車両にイラストレーションで表現。「イラストを見て電車に乗っておでかけしたくなるように」との思いを込め、阪神沿線に縁のあるイラストレーターのたかいよしかず氏と山崎秀昭氏が描いた。10周年記念ロゴを各車両に配置するとともに、車両ヘッドマークにも使用している。

近鉄車両による記念ロゴマークステッカー掲出列車「阪神・近鉄つながって10周年記念ロゴ列車」は1026系1編成(6両編成)を使用し、1月16日から約1年間、近鉄線・阪神線で運行予定。車両運用の都合上、近鉄京都線・橿原線(京都~橿原神宮前間)を運行することもあるとのこと。