忘年会や新年会をはじめ、何かと飲み会に参加する機会が多くなりがちな年末年始。連日飲み会が続いたり、普段より飲酒量が増えたりしてしまうという人も少なくないだろう。そんな時期、特に注意しなくてはいけないのが、電車での寝過ごしだ。

寒い外気から隔絶された暖かな車内の空気とポカポカの座席、「1/fゆらぎ」を感じられる電車の揺れに負けて、うとうとと寝入ってしまっているビジネスマンを実際に見かけることも多い。

そこで今回は、マイナビニュース男女会員301名に「電車での寝過ごしトラブル」についてアンケートを実施した。つい最近「寝過ごした」というフリーライター・Aさんの経験談と併せてアンケート結果をご紹介しよう。

  • 飲み会帰りの電車は要注意!

    飲み会帰りの電車は要注意!

寝過ごして終電がない……さてどうする?

今回、実施したアンケートで「電車で目的の駅を乗り過ごし、終電を逃してしまった経験はありますか?」との問いに対し、「はい」と答えたのは全体の62.5%という結果が得られた。

  • 電車で目的の駅を乗り過ごし、終電を逃してしまった経験はありますか?

    電車で目的の駅を乗り過ごし、終電を逃してしまった経験はありますか?

意外と少ないようにも思われるが、お酒をよく飲む人・飲まない人の割合を考えるとこの程度なのかもしれない。

次に、電車で寝過ごして終電を逃してしまったことがあるという人に対し「終電を逃してしまった場合に利用する手段・場所は何ですか」という質問をしてみた。

  • 終電を逃してしまった場合に利用する手段・場所は何ですか? (複数回答可)

    終電を逃してしまった場合に利用する手段・場所は何ですか? (複数回答可)

「手段」に関しては、「タクシーで帰る」が最多で53.2%、「歩いて帰る」が31.4%、「(家族などに)迎えに来てもらう」が16.5%と続く結果に。「場所」に関しては「漫画喫茶」が24.5%と最も多く、次いで「ファミリーレストラン」「ホテル」がそれぞれ14.4%、以下「居酒屋・バー」が8%と続く。

全体の7.4%(188人中14人)と、意外に多い数字となったのが「路上・公園」で一夜を過ごすというパターン。スマートフォン1台と充電さえあれば、たしかに時間を潰すのには事欠かないとも言えるだろう。しかし、その回答はほとんどが“夏なら”という条件付き。厳しい寒さのこの季節、疲れとアルコールの作用で寝過ごし、終点駅に降り立ったうっかり者には過酷な現実が待ち構えている。

ここで、フリーライター・Aさんの経験談を紹介しよう。

Aさんが寝過ごした時は、前日から徹夜で急ぎの原稿を2本仕上げ、日中はイベント取材などをこなしつつ、夕方から学生時代の友人と毎年恒例の忘年会に参加した帰りだったという。

「中野で飲んだ後、新宿で友人たちと別れ、池袋で東武東上線の電車に乗ったのは22時半頃だったと思います。目的地の大山までは3駅で5分ほど。ベロベロの状態で『座ると危険だなあ』とは思いながら、たまたま目の前の席が空いており、抗うこともできず席に身を任せてしまいました……」とAさん。

今回のアンケートでも、寝過ごした理由としては「仕事の疲れや飲み会が重なったタイミングで」というものが大半を占めている。

Aさんは続けて「池袋発の感覚だと終電まではまだ2時間以上あり、東上線の各駅停車は成増、川越、和光で回送になるダイヤ、池袋行きに折り返すダイヤもあります。そんな油断もあって、結局一度も途中で目を覚ますことなく、駅員に起こされたのが終点の森林公園駅です」とその時のことを振り返る。

その後Aさんは、今回のアンケート結果でも最多となった「タクシーでの帰宅」という選択肢をとることに。

「相変わらずの疲労感と睡魔に襲われながら寒空の下に放り出されました。酔いも抜け切らない頭でしたが、イートインスペースを封鎖したローソンだけが真っ暗な駅前で煌々と明かりを灯していたのを覚えています。自宅までのタクシー代を調べると、なんと約2万円。悪いのは帰巣本能を過信して寝過ごした自分ですが、前日の午前中から頑張って稼いだお金のほぼ全てが飲み代とタクシー代で消えました」

アンケートの回答には、「タクシーで目的地にできるだけ近づき、お金が尽きたら徒歩」といった“合わせ技”もあった。Aさんも近くの漫画喫茶やファミレスで仮眠をとるか、乗車してからも迷っていたそうだが、「翌日の予定が午後からで、ほぼ2徹目に突入していたことを考えるとかなり微妙な時間だったため、2万円で快適な睡眠を買うことにしました」とのことで、再び外を歩き回る気力も湧かなかったそうだ。

電車の路線別で見てみると、東武東上線のほか、東海道線、常磐線、小田急線、西武池袋線といった路線で、相互乗り入れなども相まって思わぬところへ運ばれるケースが特に多い印象だ。

中にはバスの車内で「疲れて2人掛けの席に倒れて寝てしまい、運転手さんにも気付かれず車庫に。ビックリして起きて謝りながら降ろしてもらいました」とのコメントもあり、バスだからといって起こしてもらえると油断してはいけないということにも気付かされた。

“帰るまでが飲み会”とはよく言ったものだが、せっかくの楽しい飲み会の後味を悪くしないためにも、飲みすぎには十分注意し、無理のないスケジュール管理を心がけよう。

調査時期: 2018年12月14~16日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 301名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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