工業デザイナー・村上克司氏による原画リトグラフシリーズ『巨獣特捜ジャスピオン』『世界忍者戦ジライヤ』『仮面ライダーBLACK RX』が、「超次元電視いと、まほろば」より、2019年上旬に発売される。ブラジルのサンパウロで2018年12月15、16日(現地時間)の2日間開催中のイベント「ヘサカフレンズ2018」にて先行展示・販売されている。
「ヘサカフレンズ2018」は、毎年10万人以上もの動員数を誇る南米最大の催し「アニメフレンズ」の関連イベントであり、日本が誇る一大コンテンツ「特撮ヒーロー」は、現地でも「TOKUSATSU」と呼ばれ、大きなムーブメントを起こしているそうだ。日本で1985年に放送れた東映製作の特撮テレビドラマ『巨獣特捜ジャスピオン』が1988年にブラジルで『O Fantastico Jaspion』というタイトルで放送されると、子どもたちを中心に爆発的な人気を博したという。
その人気は今でも根強く続いており、今年8月にテレビ朝日系で放送されたバラエティ番組『陸海空 地球征服するなんて』の「世界で聞いた日本人知名度ランキング/ブラジル編」にて、当時ジャスピオンを演じた俳優・黒崎輝が、サッカーの本田圭佑選手(2位/108票)や三浦知良選手(3位/41票)を離してどうどうの1位(114票)を獲得したことからも、その知名度の高さがうかがえる。ブラジルでの放送30年を迎え、ブラジルのコミック出版社JBCでコミック版『ジャスピオン』がリリースされるほか、映画配給会社「サトウカンパニー」では、2019年公開予定となる映画版『巨獣特捜ジャスピオン』の製作を発表している。
2019年上旬に日本での発売を予定しており、今回ブラジルで先行展示・販売される一連のリトグラフは、『巨獣特捜ジャスピオン』(1985年)『世界忍者戦ジライヤ』(1988年)『仮面ライダーBLACK RX』(1988年)の商品企画・開発・デザインを行っていた元バンダイの村上克司氏(現ライブ・ワークス代表)が2018年に新しく描きおこしたもので、2016年には第1弾として『宇宙刑事ギャバン』(1982年)『宇宙刑事シャリバン』(1982年)『宇宙刑事シャイダー』(1984年)、『仮面ライダーBLACK』(1987年/仮面ライダーBLACKとシャドームーンの2点)『仮面ライダーZO』(1993年)のリトグラフが日本で販売された。
村上氏は70年代、バンダイのキャラクター商品部門として設立された「ポピー」のスタッフとして、『マジンガーZ』(1972年)『勇者ライディーン』(1975年)『超電磁マシーン ボルテスV』(1977年)といったロボットアニメや、『イナズマン』(1973年)『ジャッカー電撃隊』(1977年)『電子戦隊デンジマン』(1980年)などの特撮ヒーロー作品でマーチャンダイズド(商品化用)デザインを手がけ、Aという形状からまったく別なBという形状に「変形」するメカニックや、複数のメカが組み合わさって人型の巨大ロボットになるという「合体」ロボットのヒット作を次々に生み出した。70~80年代のロボットアニメ・特撮ヒーロー作品のメカニック玩具商品は、日本のみならず海外のファンにも大きくアピールし、現在でも世界じゅうに熱烈なファンが存在するという。
『巨獣特捜ジャスピオン』は、全銀河宇宙の平和を乱そうとする魔神サタンゴースを倒す使命を帯びた銀河の野生児ジャスピオンが戦闘用強化服メタルテックスーツを装着し、襲い来る凶暴化した「巨獣」を迎え撃つため、超惑星戦闘巨人ダイレオンを操縦して戦うというストーリー。今回は、ジャスピオンのメタルテックスーツがリトグラフとして商品化される。『宇宙刑事ギャバン』の流れをくむ「メタルヒーロー」のひとりであるジャスピオンはブラジルで放送されるや大ヒットし、大人から子どもまで幅広い年代に熱烈なファンが存在するという。
『世界忍者戦ジライヤ』は、世紀の秘宝「パコ」の隠し場所をめぐり、世界の各国から凄腕の「世界忍者」たちが腕を競い合う物語。代々「パコ」を守る使命を担う戸隠流の若き忍者・山地闘破はジライヤスーツを装着して「磁雷矢(ジライヤ)」と名乗り、邪悪な妖魔一族から「パコ」を守り抜く。世界各国の特色を打ち出したユニークな世界忍者が多数登場する痛快アクション作品で、リトグラフとして販売されるのは主役の「磁雷矢」である。
『仮面ライダーBLACK RX』は、石ノ森章太郎氏が原作を務めた『仮面ライダー』シリーズの意欲作。かつて仮面ライダーBLACKとして激しい戦いを続けた南光太郎が、新たな敵・クライシス帝国によって宇宙空間に投げ出されたとき、無限の太陽エネルギーを受けることでパワーアップした。仮面ライダーBLACKの発展形といえるデザインで、メカニカルな面と生物的な面を融合させたキャラクターと、どんな苦境に落とし込まれても見事にはねのけ、逆転するパワフルなヒーロー像で今なお高い人気を誇る仮面ライダーとなった。
「ヘサカフレンズ2018」では、これらの新作リトグラフと一緒に、2016年に日本で販売された「宇宙刑事ギャバン」「宇宙刑事シャリバン」「仮面ライダーBLACK」「シャドームーン」「仮面ライダーZO」も展示販売されている。
(C)TOEI COMPANY, LTD. All Rights Reserved.
(C)ISHIMORI PRODUCTION INC. and TOEI COMPANY, LTD. All Rights Reserved.