GVA TECHはこのほど、「中小・ベンチャー企業の契約トラブル実態調査」の結果を明らかにした。同調査は11月13日~14日、ソフトウェア・情報サービス業に従事する男女360名を対象にインターネットで実施したもの。

  • システム開発のプロジェクトにおける契約先とのトラブルを経験したことはありますか

    システム開発のプロジェクトにおける契約先とのトラブルを経験したことはありますか

システム開発のプロジェクトにおいて、契約先とのトラブルを経験したことがあるか尋ねたところ、全体の約4割が「経験あり」と回答した。そのうちの半数は、トラブルの回数が「2~5回」(19.4%)」と回答している。中には「10回以上」(8.3%)経験しているという回答もあった。

システム開発に関する契約先とのトラブルの原因について聞くと、「納期の遅れ」(28.5%)が最も多く、以下に「成果物の質」(26.9%)、「責任の所在」(16.9%)、「金額」(15.8%)、「人間関係」(11.0%)が続いた。

  • システム開発に関する契約先とのトラブルの原因

    システム開発に関する契約先とのトラブルの原因

契約先との契約内容についてすべてを理解していたか尋ねると、13.9%が「全く理解していなかった」、20.6%が「あまり理解していなかった」と答えた。3人に1人は自身が関わるプロジェクトに関する契約内容について理解していないことがわかった。

  • 契約先との契約内容についてすべてを理解していましたか

    契約先との契約内容についてすべてを理解していましたか

通常、社外と契約を結ぶ際、社内では契約書を誰が確認しているか尋ねたところ、「事業部の責任者」(39.7%)が最も多く、「事業部の案件担当者」(34.4%)、「社長」(24.4%)と続いた。「弁護士」は1割以下、「法務部員」は1割強で、法務専門家が確認をしている企業は少ないことがわかった。

  • 通常、社外と契約を結ぶ際、社内では契約書を誰が確認していますか

    通常、社外と契約を結ぶ際、社内では契約書を誰が確認していますか

契約に関する合意から契約締結にかかる時間について聞くと、最も多い回答は「1カ月」(22.5%)だった。また、「2~3カ月」(8.9%)、「4~5カ月」(1.7%)」、「半年以上」(5.3%)と、4割弱が契約締結までに1カ月以上かかると回答している。

  • 契約に関する合意から契約締結にかかる時間

    契約に関する合意から契約締結にかかる時間

契約締結までに最も時間がかかるフローは何か尋ねると、59.4%が「先方との調整・交渉」と答えた。契約締結までの間に生じたできごとを聞くと、「先方から催促された」(19.6%)が最も多く、「契約締結前からサービス提供を行った」(11.9%)、「契約工程の間に失注した」(9.4%)と続いた。