大和書房は11月22日、『最高の入浴法 お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案』(早坂信哉 著/税別1,400円)を発売する。

  • 『最高の入浴法 お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案』(早坂信哉 著/税別1,400円)

著者の早坂信哉氏は、「お風呂・温泉の医学的効果」について20年にわたって研究し、のべ3万8,000人を調査してきた入浴研究の第一人者。同書では、そんな著者が「疲労回復に最適な入浴法」を解説している。

内容は、「最新の研究でわかった! 入浴のすごい健康効果」「『寝てもとれない疲れ』を解消する入浴法」「つらい症状に効く! 不調別の入浴法」「効能アップ! 医学的に正しい『温泉の入り方』」「お風呂で『健康美肌』をつくる」。

お湯と冷水に交互に入る「温冷交代浴(交互浴)」

同書の中から、近年、疲労回復に効くということで話題になっている入浴法が「温冷交代浴(交互浴)」を紹介する。

この入浴法は、読んで字のごとく、お湯と冷水のお風呂に交互に入るというもの。ヨーロッパでは温泉療法のひとつとして行われてきたが、最近ではアスリートの疲労回復の手段としても採用されているという。

  • 家でも手軽にできる! 温冷交代浴の方法(イラスト:二階堂ちはる)

温かいお湯に浸かることによる「血管の拡張作用」と、冷たい水に触れることによる「血管の収縮作用」。この血管の拡張と収縮を繰り返すことで、血流がよくなり、体内に発生した疲労物質の減少をもたらすとされる。また、リラクゼーション効果もあり、自律神経失調症の予防にも効果が期待されている。

一般の人が家庭でも実践できる方法は、(1)軽く「かけ湯」をして、体をお湯に慣らす、(2)40℃のお湯に3分間、肩まで全身浴で浸かる、(3)30℃程度のぬるま湯を手足先にシャワーで30秒ほどかける、以上を3回繰り返す。最後はお湯にさっと浸かって体を温め、お風呂から出る。

30℃は「冷たい水」というより「ぬるま湯」だが、10℃の違いでも十分に交感神経が刺激される。水風呂に全身を浸けなくても手足の先にかけるだけでも大丈夫とのこと。

※冷水風呂の寒冷刺激は体への負担が強い場合もある。急に冷水に全身を浸けることで急激に血圧が上昇し、不整脈や心筋梗塞、脳卒中といった命に関わることが起きる可能性もある。
※温冷交代浴は、あくまでも健康な人向きの入浴法。高齢者、狭心症や心筋梗塞、不整脈など心疾患のある人、高血圧の人、脳卒中にかかったことのある人は控えること。持病がある人は、主治医と相談を。