アクセンチュアは11月23日、アクセンチュアの人工知能(AI)の専門家による著作『HUMAN+MACHINE(人間 プラス マシン、副題:AI時代の8つの融合スキル)』(税込2,160円)の日本語版を東洋経済新報社より出版する。

  • 『HUMAN+MACHINE(人間 プラス マシン、副題:AI時代の8つの融合スキル)』(税込2,160円)

    『HUMAN+MACHINE(人間 プラス マシン、副題:AI時代の8つの融合スキル)』(税込2,160円)

同書は、アクセンチュアの最高技術責任者(CTO)兼最高イノベーション責任者(CIO)であるポール・ドーアティ氏、およびアクセンチュアのリサーチ部門で、ITおよびビジネス領域担当のマネジング・ディレクターであるジム・ウィルソン氏の共著。

同書では、人間とAIとの協働を主軸に据え、経営視点から見たAIとの協働のあるべき姿や、未来においてマシンとの協働が進むにつれて求められる、8つの融合スキルについて解説している。

今後は製造、サプライチェーン、営業、会計、研究・開発、マーケティングなどの領域においては、既存の仕事の概念を見直し、再考することも求められる。その指針を、AI活用によってイノベーションの創造や生産性向上による収益拡大に貢献している豊富な事例を挙げて解説している。

現在、AIが人間に取って代わるという二者択一的かつ近視眼的な認識が近年高くなっているが、同書では、人工知能(AI)の専門家である著者の経験と1,500の組織を対象とする定量、定性調査に基づき、この認識について警鐘を鳴らしている。

人間がマシンと協働することにより、ビジネスにおけるパフォーマンスは桁違いに改善するとされ、その世界を同書では「ミッシング・ミドル」(失われた中間領域)と表現している。多くの企業が正しく認識していない、この重要な隙間である「ミッシング・ミドル」を埋めるために求められるプロセスやガイドラインもまとめた。

著者の一人であるポール・ドーアティ氏は、「人間はAIをさらに活用することによって、新たなスキルや能力を備えることが可能になります。これによって人間は、より迅速に新しい物事を学べるようになり、従来までは成し得なかったより多くのことを実現することができるでしょう」と述べている。

日本語版出版にあたっては、アクセンチュア アプライド・インテリジェンスおよびアクセンチュア・イノベーション・ハブ東京 共同統括マネジング・ディレクターである保科学世氏が監修した。

日本語版には、保科氏による解説も追記。保科氏は、「労働力不足が加速する日本において、人手不足を解消し、経済成長を維持するには、AIやロボティクス技術(マシン)の活用は必須」と述べており、日本の文化的、歴史的独自性から見たAI活用の最適な方向性についても記述している。