俳優の岡田将生が14日、京都市内を中心に開催中の「京都国際映画祭2018」(11~14日)内で行われた映画『家族のはなし』(11月23日公開)の舞台挨拶に、鉄拳、山本剛義監督と共に登壇した。
鉄拳が2013年に信濃毎日新聞との企画として発表し、第17回「アジア太平洋広告祭」でフィルム部門・プレス部門をW受賞、“涙が止まらない”と話題を集めたパラパラ漫画を実写化した同作。岡田将生を主演に迎え、家族の大切さと、親子の不器用な愛をストレートに表現した感動のストーリーとなっている。
主人公・拓也を演じた岡田は「初めて原作のパラパラ漫画を見させてもらったときに感動しまして、ぜひやりたいなと思ってやらせていただけたのでうれしかった」と明かし、「僕自身、心が温まってうるうるして、実写で自分がやるってなったら、自分の親に見てもらいたいなと思った。親にもこれはぜひ見てほしい」と語った。
自身の父親との関係を聞かれると、「しゃべりますね。一緒にお酒も飲んだりします」と説明。だが、「仕事の話は絶対しない」そうで、出演している映画を一緒に見ることはないという。
また、家族とケンカしたエピソードを聞かれると、「姉と妹がいて、しょっちゅうケンカをしていて、若いとき我慢できなくて、お姉ちゃんに1回手を上げちゃったんです。そのときに初めて、最初で最後の、お父さんに殴られまして、『女性にだけは手を出すな』って言われて、泣きながら『わかりました。すいませんでした』って」と告白。「今はすごい仲良くしています」と話した。
鉄拳は「まさかまた映画化されるなんて思っていなかったので、すごくびっくりしました」と打ち明け、「岡田さんが出てくれるとなったときもすごいぴったりだなと。イメージ通りの主人公の岡田さんが出てくれて、スタッフさんも頑張ってくれて、ありがとうございました」と感謝。
監督は「誰かに泣いてほしいなという思いより、見終わったあとに、自分の家族、だれかに電話してくれたら作った意味があるかなと。親に電話しようかなとか、そう思ってもらえたら大成功な映画なんじゃないか」と作品に込めた思いを語った。
同映画祭は、「京都映画祭」の伝統と志を引き継ぎ、2014年より開催。映画からアート、伝統工芸、新しいメディアへ「つながり、ふれあう」映画祭として展開してきた。5回目となる今年は、「日本映画発祥の地・京都」で行う映画祭であることを再認識し、「ちゃんばら」「伝統工芸」などを通じて京都・日本の心を伝える。