JR北海道は3日、クラウドファンディングで保存が決定した特急形気動車キハ183系0番台の先頭車2両のうち1両(キハ183-220)を国鉄特急色(クリームと赤のツートンカラー)に再塗装し、9月8日に苗穂工場で公開すると発表した。

  • 国鉄特急色のキハ183系0番台(JR北海道提供)

特急形気動車キハ183系は約40年前、クリームと赤のツートンカラーで特急「おおぞら」としてデビュー。「スラントノーズ型」と呼ばれる先頭車の形状に特徴があり、新しく開業した石勝線とともに、北海道の鉄道体系の「新時代幕開けの象徴」だったという。現在は老朽化などによる置換えが進み、初期型のキハ183系は営業運転を終了している。

石勝線・根室本線経由の特急列車が停車する追分駅を有し、国鉄時代には現役SL最後の追分機関区もあった「鉄道の町」北海道安平町では、「スラントノーズ型」のキハ183系2両を保存するための資金集めをクラウドファンディングにて実施。目標金額に到達したことから、1両目(キハ183-214)を2019年4月開業予定の「道の駅あびらD51ステーション」に、2両目(キハ183-220)を安平町追分鉄道資料館(旧追分機関区)に保存すると決めた。

9月8日開催の苗穂工場一般公開にて、「道の駅あびらD51ステーション」に保存される予定の車両(キハ183-220)をデビュー時の国鉄特急色に再塗装した状態で公開する。苗穂工場一般公開ではその他、蒸気機関車C62形3号機の牽引運転、キハ40形「北海道の恵み」シリーズ全4両の展示など、さまざまなイベントを予定している。