JR久大本線が14日から全線で運転再開した。昨年7月の九州北部豪雨で流失した花月川橋りょう(光岡~日田間)の復旧作業が進められ、橋りょう部分の完成により列車での運行が可能に。運転再開初日から特急列車・普通列車が花月川橋りょうを行き交った。

  • 復旧後の花月川橋りょうを5両編成の特急「ゆふ」が通過

運転再開した光岡~日田間では、土休日に下り24本(うち特急列車6本、普通列車18本)・上り23本(うち特急列車6本、普通列車17本)の列車が設定された。7月14日の上り始発列車(日田駅5時25分発・久留米駅6時25分着)では鉄道ファンらの姿が目立ったが、その後乗車した日田駅7時56分発の上り普通列車では地元利用者が多く乗車していた。日田駅を発車した後、しばらく走るとコンクリート枕木の真新しい線路に切り替わり、ほとんど速度を緩めることなく、復旧間もない花月川橋りょうを通過していった。

久留米~日田間では久大本線の全線運転再開に合わせ、7月14日限定でキハ125形2両(キハ125-20・キハ125-114)に「久大本線 ぜんぶつながるプロジェクト」のロゴイメージをデザインしたヘッドマークを掲出した。この2両の車内で「久大本線全線復旧記念イラスト展」と題した中吊りポスターなども掲げられ、特急「ゆふいんの森」をはじめ、黄色または赤の外観が特徴の久大本線の普通列車を描いた作品も多かった。絵画作品の車内展示は8月31日まで行われる予定。久留米~日田間の各駅で絵画作品ポスターも展示される。

  • キハ125形2両編成の普通列車に乗車。日田駅発車後、しばらくして花月川橋りょうを渡る

  • 車内の中吊りポスターなどで復旧記念のイラストを紹介

  • 普通列車が夜明駅に到着。旧駅舎のイメージを踏襲した駅舎が建つ

  • 夜明駅から分岐する日田彦山線は現在も運転を見合わせており、添田~日田間で代行輸送を実施している

久大本線経由の特急「ゆふいんの森」「ゆふ」も通常ルート(博多~由布院・大分・別府間)で運行再開。7月14日は「ゆふいんの森1号」の運行に合わせ、久大本線の各停車駅で出迎え・見送りイベントが開催されたほか、沿線自治体6カ所(久留米市・うきは市・日田市・玖珠町・九重町・由布市)で「ふうせんリリースプロジェクト」も実施されたという。特急「ゆふいんの森」は8月中旬まで「つながるプロジェクト」ロゴのラッピングを施して運行。特急「ゆふ」は当分の間、5両編成での運行を予定している。

今後も「つながるプロジェクト」をさらに盛り上げるための特別運行が予定されており、7月22日の「或る列車」午後便は通常の日田発大分行から筑後吉井発大分行に区間を延長して運行。7月28日には「ななつ星 in 九州」2日目の運行ルートが変更され、鳥栖・久留米方面から久大本線への乗入れが実現する。普段は豊肥本線を走る「あそぼーい!」の団体列車も運行される予定で、7月31日に大分駅から豊後森駅まで往復する。