女優の石原さとみが主演する日本テレビ系ドラマ『高嶺の花』(7月11日スタート、毎週水曜22:00~)の主題歌が、1956年に発表されたエルヴィス・プレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」に決定した。エルヴィスの楽曲が日本の作品で主題歌に起用されるのは、今回が初めてとなる。

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    『高嶺の花』主演の石原さとみ=日本テレビ提供

式当日に婚約者の二股交際が発覚し、結婚が破談した名門華道家・月島もも(石原さとみ)が、商店街の自転車店主・風間直人(峯田和伸)と偶然出会い、まさかの“運命の恋”に落ちていく同作。脚本を手がけるのは野島伸司氏で、今回の選曲について、「『高嶺の花』は、破天荒な一方で、ガラス細工のように繊細な心を持つヒロインに寄り添うラブストーリーです。エンタテインメントとして物語を癒やすために、世界で一番甘いラブソングが必要でした。すぐに頭に浮かんだのが、この曲、『ラヴ・ミー・テンダー』です」と背景を明かす。

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エルヴィス・プレスリー=ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル提供

野島作品の主題歌といえば、サイモン&ガーファンクル「冬の散歩道」(94年『人間・失格~たとえば僕が死んだら』)、カーペンターズ「青春の輝き」(95年『未成年』)、アバ「チキチータ」(01年『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』)、ボズ・スキャッグス「ウィーア・オール・アローン」(17年『雨が降ると君は優しい』)など、これまで洋楽を主題歌に起用してヒットを飛ばした例が多いだけに、石原は「出演させていただくと分かってから、ずっとずっと主題歌が気になっていました」とコメント。

その上で、この選曲を聞いて、「震えました。切なく甘く脆くて重い、でも心から愛せる人がいるってなんて美しいんだ、と感じられる曲です」と心境を明かしながら、「そんな偉大な曲に負けないよう、ザラッとした表面に、甘くて温かい液体を流したようなラブストーリーを、ただただ毎日丁寧に描いていけたらと思います。見ていただいた皆さんがこの曲に抱いていた印象が、このドラマ色に変化したらうれしいです」と意気込んだ。

一方、ミュージシャンとしての顔も持つ峯田は「あの曲がもつ静謐(せいひつ)さ、エルヴィスの甘い歌声がそのまま直人のキャラクターに重なっていければいいなと思います。『ラヴ・ミー・テンダー』が毎週水曜日の夜に流れる、そのことがとてもうれしいです」と喜びを語っている。