▼大石さんの楽曲でいつもやることは"大石さん探し"?

――「大人っぽい」曲も収録された2ndアルバム。タイトルの『PROGRESS』にはどのような思いが込められているのでしょうか?

1stアルバムが「起動」、そして1stワンマンライブツアーのタイトルが「OVERSTEP!!」と、どんどん上に行っている気がしたんです。でも、まだまだ進んでいる感じにしたかったので、今回は「進化」や「進歩」などの意味があるこの言葉を選びました。言葉を探すのが大変でしたね(笑)。

――ご自身で探された言葉だった?

スタッフの皆さんと出し合いました。色々と案が出たのですが『PROGRESS』が一番大人っぽいと感じたので、この言葉に決めました!

――1stアルバムでも楽曲会議に参加するなど、制作の段階から関わられていました。今回もかなり関わっていそうですね。

そうですね。どういう曲を作ろうかという打ち合わせの段階から参加して、自分の意見を色々と伝えました。

――以前から好きだとおっしゃっていた大石昌良さんがリード曲の作成・作曲を担当されていますが、これも大橋さんが?

大石さんのことはずっと好きでいつか楽曲をお願いできたらいいなと思っていて……。今回ついに……念願叶いました!!

――そんな念願叶った大石さん提供の楽曲は「シンガロン進化論」。まさに大石さんらしい前向きな気持ちになれる楽曲です。

私、大石さんの明るくて希望に満ち溢れていて、コーラスも厚くてちょっとミュージカルっぽい楽曲が大好きなんですよ! だから、大石さんがワンコーラスだけ歌っている仮歌をいただいたとき「こういうのを歌いたかった!」と、かなりテンションが上がりました!1

――ワンコーラスでそれほどまでに!

いつも仮歌を聴くときは仕事モードなのですが、今回はプライベートで聞いてしまいました(笑)。仮歌を聴いている感覚ではなく、普通に大石さんの新曲を聞いているような感じ。分厚いコーラス部分も全部大石さんがやってくださいました。

――コーラス部分では確かに「大石さんの声が聞こえる!」って思いました。

ですよね! 私、大石さんが楽曲提供された曲で"大石さんを探す"のが好きなんですよね!!

――大石さん探し?

大石さんの声がコーラスなどで入っていないか探す、それが楽しい(笑)。「シンガロン進化論」には満遍なくいらっしゃるので、見つけやすいと思いますよ。

――そんな大石さんからはどんなディレクションがありましたか?

歌い方のディレクションが多かったですね。伝え方やニュアンスなども恐らく歌っている人じゃないと分からない指摘をしてくださいました。

――そのディレクションで、また一歩「進化」できた?

そうだといいなぁ。

――きっと、「進化」しています。ちなみに、本アルバムの初回限定盤には本曲のMVが収録されたBlu-rayも同梱されます。こちらのMVはどのような仕上がりになっていますか?

「人類の進化」がテーマとなっている曲にちなんで、人類の進化を私が見ていく、進化の様子を楽しむという構成になっています。マンモスがいるセットで宇宙服を着た私が時代の最先端を歌っているんですよ。こちらも是非見ていただきたいです!!

▼挑戦と王道

――「シンガロン進化論」についてお話しいただきありがとうございました。続いて、アルバムの2曲目「Maiden Innocence」についておうかがいします。

「Maiden Innocence」はカッコいいアニメのオープニングで流れそうな曲だと個人的には思っています! 想像以上に疾走感があって、中二病的な感じに仕上がりました(笑)。

――中二病的な要素としては、情熱を(おもい)と読むなど、歌詞にいくつか当て字が使われていますよね。

ふりがなを振らないと歌詞が読めませんでした……。私はあまりこういう楽曲を歌ってこなかったので、チャレンジングなことでしたね。

――歌詞以外にレコーディングで苦戦したことは?

力強さを声で表現するのがちょっと難しかったです。レコーディングが終わってからも「どういう仕上がりになるのかなぁ」と思っていましたが、編曲後に仕上がったものがめちゃめちゃ壮大にアレンジされていて! 特にDメロ前の間奏がカッコいいっす(笑)。この曲は今回のアルバムのなかで一番テンションが上がったアレンジだったかも。

――そういったアレンジも注目の曲ですね。

そうですね!

――続く3曲目は「Break a Liar」。こちらも雰囲気がガラッと変わりますが、力強さを感じる曲です。

この曲は英語が難しかったです。

――先ほども苦手だとおっしゃれていましたね。

やっぱり発音は苦手で……。レコーディングも頑張りました。

――そういう苦手なものも乗り越えながらレコーディングした本曲。ご自身ではどのような楽曲に仕上がったと感じていますか?

この曲はいわゆるダンス曲の枠で作っています。踊りながら歌えたらカッコいいものをお願いします、とお伝えしたらこういう曲に仕上がりました。ライブではダンスにも注目していただきたいですね。

――ダンス曲という意味では次の「ユー&アイ」も可愛らしいダンスが特徴的な気がします。

そうですね。この曲は私の6枚目のシングルにして、初めてダンスを中心としたMVを録った曲です。だから、ダンスにも注目していただきたい一曲ですね! 今回のアルバムの3、4曲目は雰囲気が違えど、ダンス曲を並べているんですよ。

――今回のアルバムはライブを意識した構成になっている?

構成にもなってはいますが……ふふふ(笑)。

――その笑いの答えは後ほどのライブについての質問で紐解いていきます(笑)。アルバムに収録されている楽曲の中盤にあたる「希望フォトグラム」はこれまでの大橋さんらしいポップで明るい楽曲ですね。

そうですね! 今までの大橋彩香の王道ソングも入れたいということで選ばれた曲です。作詞は大橋彩香の元気担当と言えば! ということで真崎エリカさんにお願いしております。今回は王道のなかにもちょっと大人っぽさも感じる素敵な歌詞を提供いただけました!

――歌詞という面では、タイトル通りにカメラに関するワードがいくつか登場しますね。

これには皆さんとこれからも思い出のアルバムをたくさん増やしていきたいという思いを込めています!

――なるほど! ちなみに歌ではなく、リアルのほうで写真は撮られますか?

写真は全然撮らないですねぇ。大橋彩香のTwitterには写真が少ないと言われているくらい撮っていません。

――フレアちゃんの写真が多い気がします。

そうですね。自撮りがない、ライブの共演者の写真にもいつも映っていないと言われています。

――それは、意図的ではない?

全然(笑)! 恐らく自分で撮ろうとしないから、少ないんだろうなぁ……。あとは自撮りが苦手。

――景色とかはいかがですか?

景色は撮ってみたいですね! 小さいカバンとカメラだけ持ってふらっと一人旅。パシャパシャ写真を撮る一日も楽しそうです。

――「希望フォトグラム」に続く「ハッピーメリーゴーランド!」。こちらは「ユー&アイ」のカップリング曲であり、再び真崎さん作詞の楽曲ですね。

5・6曲目は真崎ワールドです(笑)。王道の大橋彩香をこの2曲で感じていただければと思います!