総務省はこのほど、「家計調査報告(貯蓄・負債偏) 2017年平均結果速報(2人以上の世帯)」を発表した。

50代の貯蓄が減少

2人以上の世帯における1世帯あたり貯蓄現在高(平均値)は前年比0.4%減の1,812万円となり、5年ぶりに減少した。また貯蓄保有世帯の中央値は1,074万円(前年1,064万円)だった。

  • 貯蓄・負債現在高の推移(2人以上の世帯)(出典:総務省Webサイト)

貯蓄現在高階級別の世帯分布をみた場合、約3分の2にあたる67.0%の世帯が平均値1,812万円を下回り、「貯蓄現在高の低い階級に偏った分布となっている」(同省)という。

年齢階級別に貯蓄現在高をみると、40歳未満は同4.9%増の602万円、40代は同0.8%増の1,074万円、60代は同3.0%増の2,382万円に増加。一方、50代は同5.7%減の1,699万円、70歳以上は同2.5%減の2,385万円に減少した。

貯蓄現在高の内訳は、「定期性預貯金」が712万円(貯蓄現在高に占める割合39.3%)と最も多く、次いで「通貨性預貯金」が442万円(同24.4%)、「生命保険など」が377万円(同20.8%)、「有価証券」が246万円(同13.6%)、「金融機関外」が36万円(同2.0%)と続いた。このうち「通貨性預貯金」は9年連続の増加(前年比7.3%増)、「定期性預貯金」は2年連続の減少(同2.1%減)となった。

勤労者世帯の貯蓄現在高は前年比2.2%増の1,327万円。貯蓄保有世帯の中央値は792万円(同734万円)だった。