JR貨物はこのほど、走行中の運転士に情報を伝える「運転支援システム(PRANETS)」の更新が完了したと発表した。

  • 「運転支援システム(PRANETS)」設置イメージ。標準タイプ(写真左)と、EF210形・DD200形に使用する釣下げタイプ(同右)

このシステムは、運転士が乗務する列車のダイヤデータや徐行データなどの運転支援データを運転区所から運転士に送るとともに、GPS衛星で列車位置情報を把握し、貨物指令や運送事業者などに知らせるもの。今回の更新では、端末・機器の入替えや簡素化、新しいOSへの対応、機関車位置発信の二重化などを実施したほか、運転支援データの機関車側でのダウンロードを可能にした。

従来はデータの更新にUSBメモリを使用していたため、運転区所などで毎日USBメモリにデータを作成し、運転士の手作業で機関車側のデータを更新していた。今回の更新で携帯電話網経由でデータがダウンロードできるようになったため、データ更新作業が低減されるほか、運送事業者へのより正確な列車位置情報の提供が可能となり、輸送障害発生時にも迅速な対応が図れるという。