映画『友罪』(5月25日公開)でW主演を務める俳優の生田斗真と瑛太が14日、明治大学文学部文学科文芸メディア専攻 伊藤氏貴准教授 特別授業に、瀬々敬久監督とともに登場した。

  • 左から伊藤氏貴准教授、瑛太、生田斗真、瀬々敬久監督

    左から伊藤氏貴准教授、瑛太、生田斗真、瀬々敬久監督

同作は薬丸岳による同名小説を実写映画化し、『64-ロクヨンー前編/後編』の瀬々敬久監督がメガホンを取る。ジャーナリストの夢に破れて町工場で働く益田(生田)と、同じタイミングで工場勤務につく鈴木(瑛太)。2人は心を通わせていくが、益田は鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人ではないかと疑い始める。少年犯罪の"その後"、そして極限の友情を描く物語となる。

授業で少年犯罪について学んでいる学生たちが対象となり、すでに映画も鑑賞済み。「もし友達が罪を犯していたら、関係を続けるか続けないか」などのテーマでディスカッションがなされた。

また、就職活動が始まりかけている、という学生から「この職業で行こうと決めた時期」について質問されると、生田は「高校生の頃」と答える。SMAPファンの母親がジャニーズ事務所に履歴書を送り「なんとなく部活の延長のような感覚で、毎日楽しいなという思いで続けてきた」という生田。高校生の時に進路に迷い、「自分の中でやりたいことの確信が欲しくて模索し続けていた」ところ、演劇に出会ったという。「周りにいる演劇人の大人たちが本当に楽しそうに作品を作っていて、観たお客さんたちが本当に感動して劇場を後にする姿に感銘を受けて、自分はお芝居で生きていこうと思いました」と振り返った。

一方瑛太は、サッカー推薦で入った高校で挫折、普通科に進むも「勉強が大嫌いなので、どうすることもできなくて」と語る。様々なアルバイトも「1カ月やって給料をもらうと、達成感があって、辞めてしまう」瑛太だったが、「現実から逃れられるのは映画のスクリーンの中の世界でしかないというところで、俳優なんじゃないかなと思った」と明かした。

また、瑛太は学生に「生田斗真と瑛太、どっちか好きか」と質問。「結果がわかりきってるので、まずは瑛太」「次、生田斗真」と手を挙げさせると、若干瑛太の方が多い結果となり、予想外だったのか、瑛太は「ごめん……」と生田に謝る。瑛太派の学生からは「瑛太さんの方がエロい」「メンヘラっぽところが好きです」という意見が飛び出した。生田派の学生は「役が全然違って凄いし、顔がかっこいい」「『花ざかりの君たちへ』で好きになって、これからも応援させていただきます」とラブコールで、生田も頭を下げていた。

最後に瀬々監督は「今でも思い悩んでる人を救えるのは、ちょっとしたかけがえのない時間。かけがえのない時間の大切さを知ったことで、加害者は自分が奪ってしまったと気付くんじゃないか」と作品のシーンについて触れながら語る。「かけがえのない時間を大切にして生きていこうという映画だと、撮った後に気づきました。よりよい人生をこれからも生きていってください」と学生たちにメッセージを送った。