レクサスは、中国・北京で4月25日~5月4日(一般公開は29日~)に開催されている「2018年北京モーターショー」にて、新型「ES」を世界初披露した。
新世代レクサスを象徴する内外装の大幅な変革
1989年、フラッグシップセダン「LS」とともに、レクサスのファーストラインアップとして誕生した「ES」。上質な乗り心地や静粛性、広い室内空間を持つ同車両は、数多くの国や地域において基幹モデルとして好評を博してきた。今回のフルモデルチェンジでは、同車両の原点でありアドバンテージでもある“上質な快適性”をさらに進化させたという。
低重心なGA-Kプラットフォームにより、ワイド&ローな引き締まったプロポーションを実現。フロントピラーの後方配置やリヤピラーの傾斜で、キャビンシルエットもキリッとしたルックスに仕上げている。
スピンドルグリルは、鋭く折り返すフレームと波紋のように連続する縦フィン形状のグリルメッシュを組み合わせており、同車両のシャープなノーズを強調するスタイルに。
広く快適な室内空間の機能美も追求。程よい包まれ具合でドライビングの高揚感を高めるコックピットと、乗客がくつろげるゆとりある空間とを融合させた極上のインテリアを完成させた。
センターコンソール・アームレストとの連続感を持たせ上下2分割構成の意匠とした前席シートバックは、ステアリング操作がしやすいショルダー形状に。ディスプレイやスイッチ類を操作する際の姿勢変化や視点移動が少ないレイアウトとすることで、運転に集中できる空間を創出している。
“すっきりと奥深い”走りも健在
同車両は、歴代のESがDNAとして継承してきた上質な乗り心地をさらに進化させ、新世代のレクサスにふさわしいスポーティな走りを手に入れているという。具体的には、GA-Kプラットフォームや新世代ハイブリッドシステムなど、同社の最新技術を導入。また、人間の反応や動作を徹底的に分析し、ドライバーの運転操作に忠実な優れた車両応答性を感じられるとのこと。
新プラットフォームによる高剛性化・低重心化のほか、ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンションの採用やジオメトリーの最適化で、高い操縦安定性を確保。また、ラック平行式電動パワーステアリングによる優れたステアリングレスポンス、低いヒップポイントや調整幅の広いステアリングにより、レクサス独自の“すっきりと奥深い”走りに加え、ドライバーが的確な操作を行える運転姿勢も実現した。
2.5L直列4気筒エンジンは、吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化による高速燃焼で、高い動力性能、環境性能、優れたレスポンスを両立。新型のトランスアクスルやPCUを採り入れ、ハイブリッドの圧倒的な燃費性能をそのままに、ダイレクトな加速フィーリングを獲得した。また、ハイブリッドバッテリーを小型化しリヤシート下に配置することで、軽量化と低重心化、荷室容量の拡大にも寄与している。
スポーツグレード「F SPORT」も設定
レクサススポーツの血統を継承する「F SPORT」グレードでは、きめ細かい減衰力の制御を行うリニアソレノイド式AVSを採用しており、より一層スポーティな走りが楽しめるという。
パフォーマンスダンパーを車体の前後に配置し、ボディ剛性のバランスを向上させるとともに、細かな振動を減衰吸収。グリルメッシュとサイドグリルは、これまでの縦基調のメッシュを継承して発展させたブランド統一の新しいFメッシュパターンとなっている。
19インチアルミホイールやシート、ステアリング、メーターなど、内外装ともにスポーティさを強調する意匠が散りばめられているのが印象的だ。
同車両には、高度運転支援機能「Lexus CoDrive」を含む予防安全パッケージと、第2世代の「Lexus Safety System+」を搭載した。「単眼カメラ+ミリ波レーダー」の性能向上により、「プリクラッシュセーフティ(PCS)」では昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能に。レーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシストなどの運転支援機能、ハイビームの照射を制御する「アダプティブハイビームシステム(AHS)」、カメラで主要な道路標識を読み取りメーターとヘッドアップディスプレイ内に表示する「ロードサインアシスト(RSA)」なども備えている。
日本国内においては、かつて「ウインダム」という名前で販売されていた「ES」。今回のモデルチェンジで7代目となり、2018年の秋には待望の国内販売が予定されている。
※画像は全て海外仕様