鉄道博物館(さいたま市)は26日、本館リニューアルの一環として「車両ステーション」をリニューアルオープンする。展示車両の魅力を際立たせる音や映像の演出により、活躍した当時の躍動感や迫力を肌で感じられる体感型ミュージアムになるという。

  • 車両ステーションリニューアルイメージ

「車両ステーション」は実物の車両36両を展示する同館最大の展示室。2017年4月に「ヒストリーゾーン」から現在の名称に変更された。

今回のリニューアルでは、展示室内上部の壁面に巨大スクリーンを設置。展示車両の走行シーンや車内のイメージ映像、戦前の蒸気機関車やかつての食堂車など、同館が所蔵する貴重な映像資料を上映する。毎日12時・15時に実施している転車台回転実演では、蒸気機関車C57形や電気機関車EF55形のイメージ映像を流す。

新幹線200系の付近にARを利用した「新幹線スコープ」を設置し、のぞき込むと新幹線が走り出したかのようなバーチャル映像が流れるようにした。雪に強い新幹線として開発された200系が雪景色の中を高速で駆け抜ける様子を、視覚だけでなく振動と風の演出も合わせて体感できる。

キハ41300形式気動車の車内から見える壁面に車窓風景の映像を投影する演出もスタート。かつて同車両が走った小海線の実写映像と走行音の演出で、実際に旅をしているような気分が味わえるという。すべての展示車両付近に「車両解説グラフィック」も設置し、各車両の情報をはじめ、車両が活躍した当時の姿や社会的背景などをわかりやすく紹介する。

なお、4月28日から5月7日までの連休期間中は休まず開館するほか、5月3~5日は開館時間を30分早め、9時30分から開館する。