『○魚』と書いて、「まるっと」。魚屋さんが営む新しいスタイルの居酒屋が4月2日にオープンした。

  • 近くに神社もある風情ある街並みにマッチした店構え

『○魚』は、各線門前仲町駅2番出口を出て永代通り沿いに木場方面を進み徒歩3分、1つ路地を入った場所にある。その名の通り、海の恵みを"まるっと"余すことなく提供することをコンセプトとしているのが特徴で、プロが目利きをした旬な魚を食べられるだけでなく、「もったいないプロジェクト」という理念に基づき、規格外や傷がついてしまったことにより市場に出回ることのない魚や、こだわり抜いた育成方法で天然にも劣らない養殖魚などを、その種類と時々に応じた最も美味しい調理方法で提供するという、新しいタイプの居酒屋だ。

  • ノスタルジックな魚屋さんの雰囲気がイイ

店頭には、その日仕入れた魚が並び、そのまんま昔ながらの魚屋さんという感じ。魚好きならテンションが上がること間違いなし。道行く人も思わず足を止めて興味深そうに眺めていた。昔はこんなお店がいっぱいあったけど、最近はすっかりなくなっちゃったもんなあ。そういう意味では古き良き日本の食文化を体現しているともいえるかも。

  • 毎日色んな種類の魚が入荷するから楽しみが尽きない

  • カニの王者・タラバ様にしてこの価格。マジか

明るくモダンで清潔感のある店内は、シンプルな木製テーブルと、船の上にいるかのような電球による照明が独特のムードを醸し出しており、なんだかワクワクさせられる。では早速出航と行きますか。美味しいお魚料理、じゃんじゃん持ってきてくださいっ!

  • モダンながら船の中のようなムードの店内

まぐろ中落ちが、エベレスト盛り!?

まず登場したのは「葱まみれ!! まぐろ中落ち」(税別1,280円)。"葱まみれ!!"って。「週刊少年ジャンプ」全盛期を知る人物がつけたと思わしき、「魁!男塾」的なメニュー名から一瞬、葱が主役なのかと思いきや、とんでもない。見ての通り、ネギトロ巻きの上にドーンと乗ったまぐろ中落ちが主役の料理。まぐろの捨てられてしまう部分を買い取り、残った身をそぎ落とし、生の本まぐろの中落ちと合わせて作られているんだとか。

  • 「葱まみれ!!まぐろ中落ち」税別1,280円。たしかに相当まみれてる

風味が豊かな本醸造濃口生醬油「紫峰の滴」をかけて食べてみると……うめえ~! ネギトロ巻きもたっぷりあるから、腹ペコ諸君も大丈夫。こんなに美味しい部分を捨てようとしてたなんて、どうかしてるぜ。これが「もったいないプロジェクト」なのか。『○魚』さん、エラい!

  • このエベレスト感!人間ならば征服欲がわかないわけがない

  • もう言葉はいらないっすよね(たくさん頬張りすぎて喋れない)

  • 魚の旨みを思いっきりブーストしてくれるのがコレ