東北の酒と海産物「Tregion」

Tregion(トレジオン)とは、スペイン語で「3」を意味する「tres」と「陸」を意味する「region」により「三陸」を表した店名。その名の通り、三陸の海産物とお酒を楽しめる日本酒バルだ。

  • 「Tregion」

もともと、店のオーナーが震災時に東北にボランティア活動に行き、東京に戻ってから立ち上げた店だそうだ。「食べもので三陸を応援しよう」という意気が美味しくて新鮮な料理や店の活気のある雰囲気から伝わってくる。こうしたお店はお客さんも思わず応援したくなってしまうはずだ。というわけで、応援するために、食べます!

  • 新鮮な海鮮料理は三陸産がこだわり

オススメは、「活ホタテの刺身」(税別580円)。うわ~見るからに新鮮!ホタテの身がツヤツヤ輝いている。プリップリな身にワサビをたっぷりつけて口に入れると、弾力があって味も濃厚。新鮮な磯の香りが漂ってくるようだ。

  • 「活ホタテの刺身」税別580円

オリジナル桜ドリンクは「桜SAKE」は日本酒を炭酸で割り桜リキュールを入れたもの。すっきりした後味でホタテにもとても相性が良かった。新鮮な魚介類を食べて豊富な種類の日本酒が飲みたい人はここにどうぞ。

鉄板焼野菜「畑人」

肉料理が多い「赤坂バル横丁」にあって、ひと際個性が目立つのが「鉄板焼野菜 "畑人"」。千葉県印西市「柴海農園」など、厳選した契約農家から毎日届く有機野菜を目の前の鉄板で焼いて提供している野菜メインのお店だ。

  • 「畑人」

メニューを見ると手書きで書いてあった。なぜかというと、農家さんから送られてくる野菜は、届いた段ボールを開けてから初めてわかるということで、毎日どんな野菜をどんな料理で出すのかがその日に決まるからなのだ。この日は、「大根の甘味噌」(税別600円)をオススメとしてご提供頂いた。

  • 「大根の甘味噌」税別600円

あえて芯を残してあるという大根は、シャキッと心地よい歯応え。まずは味噌をつけずにそのまま食べてみると、しっかりと濃い野菜の風味が感じられて、なんだかほっと落ち着く味だ。味噌をつけてみると、どんどんお酒が進みそうな濃厚な味に。味噌と大根って野菜界のベストカップルじゃなかろうか。

野菜メインということもあり、女性人気は高いようだが、「お酒に合う焼き野菜料理」というコンセプトがあるため、会社帰りに1人で飲みに訪れる男性ビジネスマンも少なくないようだ。オリジナル桜ドリンクは桜リキュールを炭酸で割った「桜フィズ」。桜の風味が活かされた、野菜メインのお店らしいシンプルなドリンクだ。

  • 「桜フィズ」

スパイシーチキンとレモンタワーサワー「Good Spice Curry」

スパイス料理がウリの同店は、お酒が進むスパイシーなメニューが魅力のスパイスバル。インド独特の陶器の窯「タンドール」を使い調理することで、「外はサクッ中はフワッ」としたおつまみを提供している。

  • 「Good Spice Curry」

すでに実食レポート7軒目でちょい酔っ払いな筆者だが、そのスパイスの香りに覚醒、食欲増進。早速オススメの「チキン65シックスティーファイブ」(税別680円)をいただいた。このメニュー、いったいどういう意味なのだろうか? 店員さんによると諸説あるらしいが、1965年にインド軍の兵士向けに手羽元を使いスパイスで元気が出る料理を片手でサッと食べられるように作られ、それ以降お酒にも合うということでソウルフードになったということらしい(本当に諸説ありなので、念のため)。

  • 「チキン65シックスティーファイブ」税別680円

その味は、何種類ものスパイスが効いた奥深い味。痛覚を刺激するような辛さではなく、じわじわと染み入るような辛さがむしろ心地良くてやみつきになる。これはお酒に合う! 今回はデザート感覚で飲める「桜のラッシー」をお供にしてみたが、その甘さがより辛さを引き立てている気がした。

  • 「桜のラッシー」

また、お酒を飲んだ後にシメでも食べられるサラサラのスープカレーも人気。カレー屋さんというよりは「スパイス屋が作るカレー」とのことで、普通の店に比べると結構辛め。辛さが苦手なお客さんには、マイルドな「バターチキンカレー」(1,100円税別)も用意されているので、ランチタイムにもぜひ。

自家燻製+ウィスキー「pier69」

店内の一番奥まった場所にあるのが、「自家燻製+ウィスキー "pier69"」。横丁の喧騒から離れた、ちょっと異色ともいえる佇まいのお店だ。自家製の燻製と、多数の銘柄が揃えられたウィスキーを落ち着いたスペースでゆっくりと楽しめるのが嬉しい。

  • 「自家燻製+ウィスキー "pier69"」

オリジナル桜ドリンクの「桜メーカーズハイボール」は、バーボンウイスキー「メーカーズマーク」を桜リキュールで割ったもので、この店ならではの本格的な味。どうやら、「お花見横丁」期間中、かなりの数が出ているようだ。

  • 「桜メーカーズハイボール」

ハイボールと併せてご提供いただいたオススメメニューは店内の燻製機で4時間かけてじっくり完成させるという「自家製ローストビーフ 野菜ソース」(税別980円)。大きめのビーフにたまねぎとパプリカで作られた野菜ソースがかけられ、ハーブの香りも豊かなその味は、ウィスキーのお供にピッタリ。噛むごとにしっかり味が染み出てくるビーフを1枚1枚、味わいながら飲むのは最高だ。

  • 「自家製ローストビーフ 野菜ソース」(税別980円)

また、真ん中にあるマッシュポテトをビーフに巻いて食べてみると、まろやかなポテトのコクが加わってさらに美味い。また、丸ごと燻して中はトロトロで外はしっかり香りがついたカマンベールチーズにはちみつをかけて食べる「幸せの丸ごとカマンベール withハニー」(税別1,280円)も人気メニュー。ウィスキーと各種燻製で上質な時間を過ごせるお店だ。

というわけで、以上「お花見横丁」の8店舗を回ってみたわけだが、とにかく各店舗まったく特色が違うので、どのお店も新鮮に楽しむことができた。また、夜が更けてくるにつれて店内が賑わってくるので、本当にお花見会場にいる気分にもなれるのも楽しい。ただし、桜を見ていたかというと正直まったく見ておりませんでした。花より団子、そしてお酒。そんな人はぜひ足を運んでみてほしい。

●information
「赤坂バル横丁」
東京都港区赤坂3-17-1 いちご赤坂317ビル1F
「お花見横丁」3月9日~4月8日まで開催中