大阪市の地下鉄事業が1日から民営化され、新会社「大阪市高速電気軌道」、愛称「Osaka Metro」として営業開始した。これを記念し、南港ポートタウン線では「ニュートラム200系ゴールド車両出発イベント」が開催された。
200系は2016年にニュートラム(南港ポートタウン線)の新型車両として登場。南港ポートタウンの公園を走り回るこどもたちをイメージした外観デザイン、編成ごとに異なる車体カラーなどが特徴となっている。
「Osaka Metro」は大阪市交通局の地下鉄9路線と南港ポートタウン線を引き継ぎ誕生。営業開始を記念して導入されるニュートラム200系第14編成の外観デザインは、新会社のスタートを念頭にゴールド(金色)を採用しており、これまでの200系とはひと味違う、ゴージャスな雰囲気の車両となった。
車内のデザインは基本的に従来の200系と同じだが、至る所に稲穂のイラストや刺しゅうが見られる。稲穂の数は1編成あたり68個あるという。車内にある稲穂を見つけながら、ニュートラムでの移動を楽しむのもいいだろう。
当日は事前の抽選で選ばれた22組50名が200系ゴールド車両に乗り込み、貸切列車として運行された。コスモスクエア駅3番線ホームにて、多くの乗客と報道関係者らが見守る中、関係者がテープにハサミを入れ、200系ゴールド車両が発車。「Osaka Metro」の新しいロゴが入った記念プレートがテープカットに華を添えた。
200系ゴールド車両はコスモスクエア駅を発車した後、まずは南港ポートタウン線の終点である住之江公園駅をめざした。車内では情報発信装置(液晶LCD)を使ったニュートラムおよび200系に関するクイズを実施。どれも難問ばかりで、楽しみながらも「難しい」という声があちらこちらで聞かれた。
車内を見渡すと、「Osaka Metro」の登場を知らせる青色ベースの広告が目につく。また、おなじみの路線案内図からは「大阪市交通局」の文字や1933年の開業当初から使われてきた大阪市交通局のロゴマーク「マルコマーク」が消えていた。このように、「Osaka Metro」の営業初日にも関わらず、随所に変化が見られた。
200系ゴールド車両は住之江公園駅で折り返し、中ふ頭駅近くにある南港検車場へ。普段、滅多に入れない検車場に入線するとあって、参加者は興味津々。一時停止を繰り返しながら、ゆっくりと迷路のような検車場に入線した。
南港検車場では、コスモタワーを背景に200系ゴールド車両の撮影会を実施。「Osaka Metro」のロゴを生かしたプレートの後ろに200系第5編成・第9編成と100A系を並べての撮影会も行われた。当日は天候にも恵まれ、参加者は満足な顔を浮かべていた。
なお、200系の前面にあるニュートラムを表す「Nマーク」も順次、「Osaka Metro」の新ロゴに変わるとのことだった。