大阪市交通局は28日、南港ポートタウン線に導入するニュートラム新型車両200系の報道関係者向け内覧会を実施した。公園で元気に走り回る子供をイメージしたという外観が特徴の4両編成の車両で、2016年度は計7編成導入される予定だ。

ニュートラム新型車両200系。第1編成は青を基調とした外観に

ニュートラム新型車両200系は編成ごとに異なる外観カラーを採用。今回公開された第1編成(1号車から205-01・202-01・200-01・201-01)は青を基調としたカラーリングとなった。車体前面は笑っている子供の顔を表現したデザインとなり、連結器の周りは子供の口とえくぼをイメージしたという。FRP製でゆるやかな流線形の前面形状となり、軽量ステンレス製の車体と合わせてやわらかい雰囲気を演出している。

1・2号車(住之江公園寄り)の車内は南港ポートタウンの公園の草木をイメージした緑、3・4号車(コスモスクエア寄り)の車内は南港ポートタウンに咲く花をイメージした桜色を基調としたデザインに。先頭部や連結部付近に1人掛けのクロスシートが設けられた。運転台も設置されたが、南港ポートタウン線では自動運転が行われるため、通常はカバーに覆われる。運転台付近の2人掛け座席が開放されることで、自由に座って前面展望を楽しめるようになった。

座席幅は1席あたり470mm。内覧会では、座席の高さ・奥行・角度を見直すことで、足を投げ出して座りにくいように工夫されているとの説明があった。2・3号車に優先座席、1・4号車に車いすスペースも設けられる。座席脇の袖仕切りは半透明で、1・2号車にクローバー柄、3・4号車に花柄をあしらった。1・2号車の袖仕切りに1カ所だけ四つ葉のクローバーが、3・4号車も1カ所だけハートマークがデザインされているという。

笑っている子供の顔をイメージしたユニークなデザインに

車内は南港ポートタウンの草木や花をイメージした2種類のデザインを採用

運転台も公開され、実際に庫内を走行する場面もあった

その他、車体構造を見直し、ホームと車両床面との段差を20mmに縮小する工夫も。ドア上部に液晶式の車内案内表示器が設置され、連結部付近の情報発信表示装置で沿線地域の情報も提供。見ても乗っても楽しめる新型車両を通じ、大阪南港エリアにおけるポートタウンの魅力を発信していく。第1編成の運行開始を前に、3月30日に南港検査場で一般向けの撮影会・試乗会も行われる予定だ(募集はすでに終了)。

ニュートラム新型車両200系は2016年度の7編成以降も導入が進められる予定。2018年度末を目標に、すべての車両を置き換えるとのこと。