数字に表れるマックの回復ぶり

同じチーズ系であるが、チーズバーガーと「チーズてりたま」は異なる味わいだ。チーズバーガーはパティが主役でチーズはトッピングとしての位置付け。「チーズてりたま」の場合は、実はチーズも重要な役割を演じている。とろけたチーズの甘さと食感が、てりやきソースの持つ甘辛さと絡むことで「チーズてりたま」の味わいは完成する。単に「てりたま」にチーズを挟んだ、というだけの商品ではない。

「てりたま」の新商品発表会に出席し、日本マクドナルド・コミュニケーション本部の矢野明日香氏に話を聞くと、素材としてハムを選んだ理由としては、目に見えるボリューム感が大きかったという。昨年の「ギガベーコンてりたま」については、詳細な販売実績は言えないが好評だった、とのことだった。マックは最近、新商品を発表するごとにツイッターを用いたキャンペーンを展開しているが、この施策も、回数を重ねるごとに反響の大きさに驚かされているそうだ。

マックの春の定番として20年以上の歴史を持つ「てりたま」。矢野氏のコメントからも分かる通り、集客効果も良好なようだ。2017年のセールスレポートを確認してみると、3月の既存店売上高は前年比16.5%、客数は12.2%と好調な数字を残していることがわかる。

客数の伸びでいえば、マックの2017年の実績として、前年比2桁で伸びた月は6回あった。2016年は客数が減った2015年の反動があったにも関わらず、2桁の伸びを示した月が4回だったことを考えると、同社の集客力が戻ってきていることは数字が実証している。