連日、様々なニュースが報道される「仮想通貨」。発展途上の仮想通貨は、システムの不具合などネガティブな話題も多いですが、今後の可能性は未知数です。特に、仮想通貨は日経平均株価やNYダウ、そして、主要通貨の為替相場に比べて大きな値動きがあり、投機目的で高い期待が寄せられています。

実際、2017年には、最も知名度の高い「ビットコイン(BTC)」で大きな値上がりの局面が何度もありました。「ビットコインで利益を得てみたい」という人も多いと思いますが、相場の動きはどのように判断すればいいのでしょうか。

ビットコイン、これまでの相場は

ビットコインは2017年に大きな注目を浴び、1年間で価格が乱高下しました。この年の1月4日の終値は13万10円、そして、この年の最高値をつけた12月17日には221万4558円まで跳ね上がりました。その後、今年に入って65万円台まで急落する場面もあれば、その約倍近い価格である127万円台まで値上がる局面もあり、変わらず目の離せない展開が続いています。

また、2017年は、ビットコインや仮想通貨を巡る世界中の動きがその値動きに反映されました。大きな出来事としては、1月に中国人民銀行が国内の仮想通貨取引所に調査を決行。この時、ビットコインの値段は急落しました。

また、4月には国内において「改正資金決済法(仮想通貨法)」が施行されました。法律が制定されたことで、仮想通貨に対する信頼性が高まったことによりビットコインの価格は緩やかに上昇しました。

さらに、8月にはビットコインから分裂する形で「ビットコインキャッシュ」が誕生。分裂がうまくいったことに加え、ビットコインに「Segwit」が実装されたことで性能がアップし、この月のビットコインは安定した上昇を続けました。

このほかにも、仮想通貨やビットコインに関する環境の変化は毎月のように起こりましたが、今後も国内外で様々な出来事が通貨の値段に影響するものと思われます。

これからの相場はどうなる?

価格が安定しないからこそ、投機的なチャンスがあるとされる仮想通貨やビットコイン。それでは、今後の相場はどのように変化していくのでしょうか。

その時々の相場は、専門家でも予想するのが大変難しいことですが、まずひとつ言えるのは、ビットコインは現状で基軸通貨の役割を果たしており、それが今後も続く限りは、仮想通貨の中でも価値の高いコインと認識されるということです。

これから新たなコインや価格がグッと上がるコインが登場するとしても、仮想通貨の市場の中でビットコインの地位が大きく下がることは、今のところ考えにくいと言えます。

また、ビットコインをこれから購入して大きく儲かるかどうかを判断することは難しいですが、今後ビットコインやその他の仮想通貨が本来の「通貨」としての役割を充分に果たすようになった時、より便利に決済ができる生活や、世界中で自由な経済活動が実現することは間違いなさそうです。

現在の相場を確認する方法

ビットコインの相場を確認するには、株式やFXと同じように、過去から現在までの値動きがわかる「チャート」を利用します。チャートを読み解くことができれば、売買のタイミングや、将来の価格上昇や下落を予想することができます。

チャートを読み解くには、「ローソク足」の見方を理解する必要があります。ローソク足とは、一定時間の間の通貨の値動きを記号で表したもの。チャートには、この「ローソク足」が並んでいますが、どのようなローソク足が出ているか、また、前後のローソク足の関係性、そして、チャートの形によって相場を読み解いていくのです。

こうした相場の分析方法を「テクニカル分析」と言います。反対に、経済指標や各国の経済ニュースが与える影響を推測する分析方法を「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。が、仮想通貨の歴史はまだ浅く、どのような材料(出来事)がビットコインなど仮想通貨の相場にどのような影響を及ぼすかは明確にはわかりません。そのため、短期的なトレードをする目的でビットコインの相場を見るなら、基本的にはチャートから判断するのが良いでしょう。一方で、昨年様々な出来事が通貨の価格に作用したことも踏まえ、関連するニュースのチェックは欠かせないと言えます。

今や、その話題を耳にしない日はないくらい、私たちの生活に浸透し始めている仮想通貨。これまでもそうだったように、今後、予想もできなかった出来事が仮想通貨の価格を大きく動かす可能性は大いにあります。ビットコインをはじめとする仮想通貨の相場を予想することは困難ですが、未知の存在であるがゆえに、これからの展開が楽しみでもありますね。ビットコインの動きに今後も注視していきましょう。