東京急行電鉄は16日、田園都市線・大井町線・池上線・目黒線・東急多摩川線の5路線で3月30日にダイヤ改正を行うと発表した。平日朝ラッシュ時間帯の混雑緩和、平日夕夜間などの輸送改善がおもな施策となる。

  • 東急大井町線の急行用車両6000系。7両編成化が進む

田園都市線では朝7時台に渋谷駅に到着する上り急行を2本増発。7時5~35分にかけて5分おきに上り急行が到着するダイヤとする。朝ラッシュピーク前の急行を増発することで、オフピーク通勤・通学の推進と混雑の平準化を図るという。渋谷駅を朝8時台に発車する下り各駅停車も2本増発する。

平日の帰宅ラッシュ時間帯には、渋谷駅を18~19時台に発車する下り急行・各駅停車をそれぞれ1本ずつ増発。土休日深夜の下り中央林間行最終電車は現行の渋谷駅24時8分発から同駅24時15分発(中央林間駅1時8分着)とし、時刻を繰り下げる。

大井町線では3月までに急行用車両(6000系)全編成の7両編成化が完了。ダイヤ改正で日中時間帯の各停も平日12往復増発(10~15時台に毎時2本ずつ増発)・土休日20往復増発(10~19時台に毎時2本ずつ増発)となり、輸送力アップと利便性向上が図られる。

朝ラッシュ時間帯も溝の口発の急行の増発などにより、急行の運転間隔を現行の12分間隔から9分間隔に短縮。これにともない、朝ラッシュ時間帯の運転パターンが現行の「急行1本・各停3本」から「急行1本・各停2本」となるため、混雑率が高くなる傾向のあった「急行に抜かれない各駅停車」がなくなり、混雑の平準化が図られる。その他、平日18~19時台に各停を上下各2本増発。19~21時台の溝の口行の下り急行3本を田園都市線長津田駅まで延長し、田園都市線への夜間の直通列車を増発する。

なお、田園都市線の新型車両2020系(10両編成×3編成)、大井町線急行用の新型車両6020系(7両編成×2編成)はともに今春から順次導入予定とされている。

目黒線は混雑の平準化、池上線は折返し列車の区間延長

目黒線のダイヤ改正では、平日朝6時台に運行される現行の奥沢発日吉行の下り各停を浦和美園駅始発に変更。朝ラッシュ時間帯の上りに関して、行先が東京メトロ南北線方面・都営三田線方面で連続しないように極力調整し、混雑の平準化を図るという。22時台の目黒発日吉行の下り各停はダイヤ改正後、浦和美園駅始発に変更される。

池上線では朝7~8時台に運行される五反田発雪が谷大塚行の折返し列車のうち5本を蒲田行に変更し、雪が谷大塚~蒲田間の朝ラッシュ時間帯における平均運転間隔を4分20秒から3分30秒に短縮。帰宅ラッシュ時間帯には、17~18時台に下り2本(ともに五反田発蒲田行)、18~19時台に上り2本(蒲田発五反田行・蒲田発雪が谷大塚行を1本ずつ)を増発する。東急多摩川線は朝8時台に上下各1本を増発する。