30~100円!? 価格設定が昭和すぎな食べ歩き

和菓子の店「福寿堂」には様々なだんごのほか、おにぎりなども販売している。店構えが古風で、どれを買っても間違いない気がしてしまう。

  • 「みたらしだんご」(左)と「いそべだんご」(右)。各90円。だんごは柔らかく、どちらもしょうゆの風味があっておいしい。店員さんはにこやかであたたかい

    「みたらしだんご」(左)と「いそべだんご」(右)。各90円。だんごは柔らかく、どちらもしょうゆの風味があっておいしい。店員さんはにこやかであたたかい

●information
福寿堂
東京都足立区千住4-17-10

「かどやの槍かけだんご」は、だんごの老舗。ひらたく丸められただんごは、類を見ないふんわり感。福寿堂のだんごと食べ比べてみるのも楽しい。

  • 「あんだんご」(左)と「やきだんご」(右)。こちらも各90円。あんは、ほんのりした塩加減でまろやか

    「あんだんご」(左)と「やきだんご」(右)。こちらも各90円。あんは、ほんのりした塩加減でまろやか

●information
かどやの槍かけだんご
東京都足立区千住5-5-10

宿場町通りを抜けると静かな大通りに出る。そこでふと横を見ると、「30円」という文字が目に飛び込んできた。ここは「まるせん」という焼き鳥屋で、店先には大量の焼き鳥が並べられている。1本30円~70円、「揚げつくね」のみ100円。とんでもない激安価格である。

  • 「鳥もも串」(左/30円)、「ぼんじり揚げ串」(右/60円)。人通りの少ない道にも関わらず、次から次へとお客さんがやってくる

    「鳥もも串」(左/30円)、「ぼんじり揚げ串」(右/60円)。人通りの少ない道にも関わらず、次から次へとお客さんがやってくる

  • 「千住絵馬屋・吉田家」で描かれた行灯が置かれていた

    「千住絵馬屋・吉田家」で描かれた行灯が置かれていた

●information
まるせん
東京都足立区千住5-6-5

たまには高級ハンバーガー&こだわりシュークリームも

千寿七福神は、この付近にある神社に祀られているもので、2時間半程度で巡れてしまうという。そのひとつである「千住本氷川神社」へ行ったなら、高級ハンバーガーと濃厚シュークリームを食べてみてはいかがだろうか。

「サニーダイナー」は、行列のできるハンバーガー店。国産牛肉100%を使用し、野菜にもこだわりがあるという。価格は980~2,400円(税別/フライドポテト付き)と、これまでの激安食べ歩きと比べるとちょっと気合いが必要な価格だ。テイクアウトなら行列に並ばなくても購入できる。

  • 注文したハンバーガーを外で待っていると、コンソメスープをふるまってくれた。ほっこりする心遣い

    注文したハンバーガーを外で待っていると、コンソメスープをふるまってくれた。ほっこりする心遣い

  • 「アボカドチーズバーガー」(1

    「アボカドチーズバーガー」(1,382円)。荒川の土手に座り、広い空の下で食べてみては?

●information
サニーダイナー
東京都足立区千住3-45

シュークリームは定番の洋菓子なだけに、ちょっとしたこだわりが「これだ!」という決め手となる。「ふらんすや」で見つけたシュークリームは、シューだけで店頭に並んでいる。購入後にクリームを注入してくれるため、それだけで特別感満載である。

  • 「シュークリーム」(162円)。底からクリームを注入してくれる

    「シュークリーム」(162円)。底からクリームを注入してくれる

  • 濃厚クリームがたっぷり。シューは長時間かけて焼き、クリームはカスタードと生クリームを混ぜているとのこと

    濃厚クリームがたっぷり。シューは長時間かけて焼き、クリームはカスタードと生クリームを混ぜているとのこと

●information
ふらんすや
東京都足立区千住3-55

「贈る言葉」を歌いたくなるかも!? 金八先生の土手へ

宿場町通りをそのまま直進すると荒川にたどり着く。土手はかなり高い位置にあり、階段を上っていく。登り切るまでは空しか見えない。「何があるんだろう」というワクワク感を抱えて土手の上に出ると、川と空の広々とした空間が広がっている。

ここで、『3年B組金八先生』のオープニング映像が撮られた。現在、土手は幅広くなりアスファルトで舗装されているが、電線にも何にも邪魔されずにひたすら続く様子は、きっと今も当時と同じだろう。

  • 荒川の土手に登ると、川も街並みも眼下に見える

    荒川の土手に登ると、川も街並みも眼下に見える

  • 芝生に腰かけて、広い空をのんびりと眺めてみよう

    芝生に腰かけて、広い空をのんびりと眺めてみよう

北千住は、歴史の風情や下町文化がありつつ夜の顔も持つ独特な街だ。今回は散策メインに紹介したが、カフェや居酒屋、銭湯巡りも面白そうだ。時間をかけて様々な北千住を堪能してみてはいかがだろうか。

※税表記がない価格は全て税込

筆者プロフィール: 木口 マリ

執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスに綴ったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中。