通勤ラッシュに揉まれて1時間20分。定年まで続けると、一生のうちどのくらいの時間を通勤に費やすことになるのか、考えたことはないだろうか。そこで本稿では、博報堂DYホールディングスが実施した「移動する生活者」に関する調査結果を見ていこうと思う。
調査対象は、東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県在住の15歳~69歳の男女3,013名(人口構成比×出現率で割付)。調査期間は9月20日~10月16日。
平均外出時間、平日5.2時間、休日4.5時間
調査ではまず、生活者に「平日(通勤/通学する日)」の一日平均外出時間を尋ねたところ、「2~3時間」が最も多く18.8%。次いで、「1~2時間」(17.9%)となり、平均すると一日5.2時間外出していることが分かった。
そのうち外出に占める移動時間は、「30分~1時間/日」(24.7%)が最多。次いで、「1時間~1時間30分/日」(17.8%)、「1時間30分~2時間/日」(16.3%)と続き、その平均は一日1.3時間となった。
なお、休日の一日平均外出時間は平日より少し少ない4.5時間、移動時間は1.0時間だった。
移動中のスマホ操作率61.6%
移動時の情報接触について尋ねると、61.6%が「移動している最中はスマホ/ケータイを手に持つことが多い」と回答。特に、10代女性(83.2%)と20代女性(84.4%)で高い割合となった。また、60代でも約3人に1人(男性36.8%、女性31.1%)が利用していることがわかった。
また、外出時の状況について「あてはまる」ものを選んでもらった結果、「同じ路線の交通機関に乗っていても、通勤通学時で気分が異なる」と答えた人は61.9%。「同じ場所でもどんな状況で訪れるかによってイメージが異なる」は58.8%。「移動していると思いがけない情報に出会うことがある」は49.5%という結果に。生活者は、生活シーンに応じて気分や情報の受け取り方に変化があることが伺えた。