東急電鉄は、11月4日より大井町線の急行の一部を6両編成から7両へと増結した。今後、全部で6本ある急行用電車(6000系)をすべて7両編成に組み替え、2018年3月にはこれを完了させる予定である。
また、2018年春までには新型車両6020系も7両編成2本新製。これも急行用で、合わせて8本をそろえ、3月には大井町線のダイヤを改正し、急行、各停とも増発される。大井町線では大規模な工事は現在、行われておらず、現在の線路設備のまま、列車本数を増やすことになる。
正直なところ、少子高齢化、すなわち就業人口の減少をにらむと、積極的な設備投資を躊躇する鉄道会社もあってよかろうと思う。東急大井町線の事情はどうなのであろうか。
田園都市線と大井町線は不可分な関係
東急大井町線は、JR京浜東北線と接続する大井町を起点に、自社の池上線、目黒線、東横線とも接続。二子玉川で田園都市線と合流し、二子玉川・溝の口間は複々線の内側を走る。全線12.4kmで、さほど長い路線ではない。大井町・溝の口間の所要時間は平日日中の急行で約19分、各停で約27分から約31分である。
1979年まで、大井町・二子玉川間は田園都市線の一部であった。しかし、同年に運転系統が大井町・つきみ野(当時の終点)間直通から、地下鉄半蔵門線・渋谷・つきみ野間と、大井町・二子玉川(当時は二子玉川園)間折返しに変更となり、後者が大井町線と改名したという経緯が、両線の間にはある。