JR東日本大宮支社は16日、日光線(宇都宮~日光間)で運行される205系のうち1編成を「観光でご利用されるお客さまにより快適な移動時間をお過ごしいただける車両」として改造し、「いろは」の愛称で「本物の出会い 栃木」デスティネーションキャンペーンに合わせて投入すると発表した。2018年4月1日の運転開始を予定している。

205系を改造し、日光線に投入される「いろは」の外観イメージとロゴマーク(画像はすべてJR東日本大宮支社提供)

愛称の「いろは」は、日光の名所のひとつ「いろは坂」と「物事のいろは」を掛け合わせ、「日光への旅の始まりである日光線の車内で、日光の様々な魅力を感じていただきたい」(大宮支社)との思いを込めたという。

ロゴマークは「い」をモチーフに48色(いろは坂の48のカーブを表現)で彩り、背景は日光線の路線カラーであるクラシックルビーブラウンの配色に。外観はレトロを意識し、黒色・黄金色・灰桜色など和の色使いでジャポネスク風かつモダンなデザインとしている。日光エリアにちなんだ「キスゲ」「華厳の滝」「男体山・中禅寺湖」「龍」「鳳凰」「唐獅子」をモチーフとしたイラストも車体側面に配置する。

乗降口は1両あたり片側2ドアとして車内空間を確保。車内内装は木目調となり、快適な大型クロスシートを採用し、シートモケットはクラシックルビーブラウンをベースに配色する。吊り革に木を用い(優先席付近は除く)、客室内蛍光灯をLED化した明るい車内に。ドア上に新設する案内表示器は外国語表記に対応する。フリーWi-Fiも提供するほか、大型荷物置場を設置し、車いすスペースを増やしてバリアフリーも強化する。

「いろは」の車内イメージ。クロスシートを採用し、大型荷物置場やフリースペースも設置される

205系を改造した「いろは」は2018年4月1日にデビューし、その後は日光線で定期列車として運行予定。大宮支社によれば「様々な観光需要の高まる時期などでは、栃木県内を中心とした路線で臨時列車として運転する場合もあります」とのこと。