歌手・さだまさし(65)が、9日に放送されたTBS系トーク番組『サワコの朝』(毎週土曜7:30~8:00)にゲスト出演し、大ヒット曲「関白宣言」に込めた思いを語った。

さだまさし

1979年にリリースされ、約160万枚の売り上げを記録した同曲。司会・阿川佐和子(63)の「"亭主関白"が化石化している時代に、この歌をぶつけるのは何なんですか?」という疑問に対して、さだは「女性蔑視とか言われて」「叩かれたー!」「"関白"というだけで叩かれた」と明るく当時の反響を振り返った。

楽曲誕生の裏にあったのは、「あの頃から『核家族』とか『ニューファミリー』という言葉が出てきて、『親と同居せず』と言いはじめた。そうすると、夫婦2人きりになって片方が亡くなったら、最後は一人きりで死ぬんだよ? その覚悟がありますか? という問いかけが家族の歌だった」。さだにとっては、「今さら僕らの歳になって『孤独死』『無縁死』が話題になると、『何言ってるの。あの時言ったじゃない?』」と思い描いていた通りの現実だったようだ。

また、そのような視点は「時代の反対側にカードをはらないと」という歌手としての強いこだわりだった。

「『炭鉱のカナリア』という言葉があって永(六輔)さんもよくおっしゃっていたけど、僕ら発信者は『炭鉱のカナリア』じゃないといけない。つまり、"ピーチクパーチク"さえずるのが僕らの仕事。毒ガスがあったら、先に歌をやめて死んじゃう。カナリアは死んじゃうけど、炭鉱でガスが溜まってたら鉱夫さんたちは助かる。おかしいことを『おかしい』と言うと、めった打ちされるから、そうじゃない方法で僕は歌謡曲として歌ってきた」。

一方、東日本大震災を経て、歌の力と受けとめてくれる人々のありがたさをあらためて知ったという。

「こんなに有名にしていただいたのは、なぜだろうと思っていたら。特に東日本大震災以後、心をどうにか慰めるには音楽はささやかだけど力がある。ギター持って入っていくとね、すごい喜んでくれるのね。『歌おう』と言うと、僕の何曲かは一緒に歌ってくれるんです。『こんなに有名な歌にしてもらったんだ』と感動する。だから、『もっと歌わなきゃ』と思う。ここまで有名にしてもらった理由は『これか!』と」。